超巨大台風といわれていた台風19号でしたが、懸念されていた荒川や多摩川での首都圏における最悪の事態は避けられましたね。

しかしながら、現在までに各地の被害も明らかになりつつあり、特に長野県の千曲川における氾濫被害は今なお続いており予断を許しません。

 

新幹線の車両が浸水 千曲川氾濫 長野



 

新幹線の車両が浸水 千曲川氾濫 長野
2019年10月13日 7時30分
JR東日本によりますと、台風による大雨で千曲川の氾濫したことで、長野市赤沼にあるJR東日本の長野新幹線車両センターで新幹線の車両が水につかる被害が出ているということです。
しかし周辺が浸水しているため、職員が近づくことができず、詳しい状況を確認できていないということです。
この車両センターは新幹線の車両の車庫になっているほか、修理も行っていて、浸水した影響で今後の新幹線の運行に影響が出る見通しだということです。

 

近年は台風の大型化は気象変化の激しさから毎年のように各地で自然災害の被害が伝えらえます。

昨日も関東への台風上陸前にも、震度4以下で事なきを得ましたが、地震も起きていたんですよ。

 

 

台風の来襲中に地震が起きるとは、肝を冷やしました。

 

そのよいうな災害列島である日本では、多くの先人が治水に尽力して今があるのですが、

特に、東京を含めた首都圏における治水というのは江戸開闢以来、多くの改善計画や大胆な国土改良計画が、

営々と、綿々と繰り返されてきて今があるのです。

 

特に、東京は江戸時代から湾を埋めたてることによって都市の拡張をしてきていますから、

なんども水害に見舞われています。

 

 

この国土地理院の地図において、青いところ水色のところ、というのはほぼ海面です。

さらには、満潮だ、大潮だ、といったタイミングでは水面下になっていることもあるでしょう。

 

 

東京都建設局も発表しています。
東京の低地の概要

 

ピンク色は満潮時に海面下となるエリアです。
故意ピンク色は、干潮時にも海面下となっているエリアを指します。

 

 

堤防より低いということはオランダと同じです。

 

 

 

今回の台風でも、これらの河川が持ちこたえたのは、過去の災害の分析からそれなりの対策が取られてきていたからです。

しかも、その対策は戦前の明治、大正時代に練られたものなんです。

 

国土交通省 荒川下流河川事務所に詳しく紹介されています。

 

この図が現在の東京の主な河川の状況です。

東京の東側を流れる大きな川として、真ん中にある太く力強い川、これが荒川ですよね。

 

 

荒川といえば
この土手が有名ですよね。

 


3年B組金八先生の通学シーンですね。
オープニングだけでなく、数々のエピソードで金八先生と生徒たちが、荒川の土手のロケがありました。

 

最近で、荒川といえば、これかな~、
『荒川アンダーザブリッジ』 中村光。

さまざまなキャラが、荒川で共同生活していましたね。

 

 

そんな荒川。

聖地化してます。

 

ちなみに、『男はつらいよ フーテンの寅さん』は、荒川ではありません。

江戸川です。
 

 

そういった意味で、ドラマや映画に登場する東京の川といえば、江戸川か荒川か、というぐらいに有名ですね。

 

ところが、なんです。

今、我々が荒川だと思っているのは、もともと荒川ではなかったんです。

 

いや、そもそも、明治、大正のころまでは、荒川はないんです。

名前としては、あるんですが、あの巨大な河川がない。
 

 

ややこしいんですが、今の隅田川が元は荒川でした。

もっと、言うと、隅田川が荒川になる前は大川で、大川の前が、隅田川だったという「改名」というか、

結婚、離婚、再婚を繰り返して名前が変わったみたいな…感じ?です。

 

それはですね。

江戸は都市の氾濫をふせぐために、なんども治水が試みられて、

河川の付け替えや合流や分流といった、巨大な土木工事を繰り返しているからなんですね。

 

100年前と今ではずいぶん違うんです。

 

 

これって、凄くないですか?

 

川がないんですよ。


でも、今は川があるんですよ。

 

 

どうやったんだろう?こんな凄い工事…途方もない感じしません?

 

人力でやったみたいです。

17年もかけて…

 

  

 

ていうか、17年でやれちゃったんだ!という方に驚きました。

当時は重機もなにもない時代なんですよ。

 

スコップとかツルハシとかで掘って、モッコを担いでトロッコを押して…

 

 

こんな感じに川通しちゃうんで、よろしく!って大胆な図面も残っていますが…

これは難工事ですよ。

 

 

この地図で見ても、当時の既存の川や運河と比べても幅が凄い。

また、流れもこれまでの自然河川に比べて、ストレート。

いくつもの道路や鉄道も横切っていますね。

 

こんな大胆な工事、よくやれたな、と、本当に尊敬するんですが、

これやった人は、パナマ運河の工事にも参加していたという人なんですね。

 

そんな世界的な工事に参加していた日本人が居たのか!ってビックリするんですが、

その人の名は、名前もなにか、スーパーヒーローの役名みたいでビックリするんですが、

青山士(あおやま あきら)といいます。

 

カッコイイ!!

 

つづく