この数週間各紙の報道によっても皆様ご存知のように、

先月末に小池知事はじめ都政改革本部から次のような提言がありました。

 

五輪3施設の建設見直し 都調査チームが中止含め提案へ(東京新聞)

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/CK2016092802000252.html

 

二〇二〇年東京五輪・パラリンピック開催費用などを検証している都の調査チームが、費用削減のため競技会場となる三施設の建設中止を含めた抜本的見直しを提案する方針であることが、都幹部への取材で分かった。二十九日の都政改革本部の会議で第一次報告として公表する。
 小池百合子都知事は大会関連のコスト圧縮に意欲を示しており、会場計画が再び変更される可能性が出てきた。大会組織委員会は年内に予算計画を国際オリンピック委員会(IOC)に提出する予定で、見直しとなれば、こうしたスケジュールにも影響しそうだ。
 都幹部によると、調査報告は都が整備する会場のうち、先行して建物の実施設計に入っているバレーボール会場「有明アリーナ」、水泳会場「五輪水泳センター」、ボート、カヌー・スプリント会場「海の森水上競技場」の費用や機能の妥当性などが中心。
 調査チームは、三施設は代替地での開催が可能との見解を示す。その上で、仮に現在の予定地に建設する場合、大会後にコンサートやイベントでも利用するとしている「有明アリーナ」は、不要な設備を省いて競技場に特化した設計にするべきだと指摘する。
 大会時に客席を二万席用意し、終了後に五千席に減築する予定の五輪水泳センターは当初の座席数が過大と強調。近くに東京辰巳国際水泳場があることから再検討が必要とする。
 整備費用が招致段階の六十九億円から四百九十一億円に膨らんだ海の森水上競技場は、競技団体から風や波の対策が不十分だといった意見があり、都外への会場変更案を示す。
 関係者によると、代替会場の候補として、ボートとカヌー・スプリントは宮城県登米市の長沼ボート場、バレーボールは横浜市の横浜アリーナが挙がっているという。
 都の施設整備費は招致段階で千五百三十八億円だったが、四千五百八十四億円に膨らむ可能性が浮上。三会場の建設を中止するなどして現在は二千二百四十一億円になっている。小池知事は、五輪開催費用が不透明だとして今月一日、有識者らによる調査チームを設置した。

 

 

この三施設の中でも、費用の増大を巡って真っ先に議論されているのが、ボート・カヌー競技場についてです。

下記に施設計画資料があります。

http://www.2020games.metro.tokyo.jp/docs/第1回諮問会議_【資料7(3)】.pdf

 

lこの場所は通称「海の森」と名付けられ、公園化を目指している埋め立て地です。

 

 

この場所は、長い間、領土を巡る紛争のタネにもなっているという興味深い場所です。

 

東京湾埋め立て地めぐり 江東区と大田区が「領土争い」

http://www.j-cast.com/2011/01/15085207.html?p=all

 

東京Deep案内 住所なし帰属未定。江東区と大田区が領土争い!知られざる東京の人工島

http://tokyodeep.info/chuo-bouhatei/

 

そこがこうなる!という絵も発表されていました。

 

 

 

現状はまだこんな、森とはほど遠い感じですが。

 

 

この海の森競技場は費用がかかり過ぎるということで、浮上してきたのが

長沼です。

 

長沼?どこ?と思われる方もいらっしゃるでしょう。

登米市にある人工の湖です。のぼりごめ?どこ?と思われる方もいらっしゃるでしょう。

登る米と書いて「とめ」と読みます。

 

実は、私は登米と関わるのは二回目なのです。

前回は私が設計した建物の屋根に使う石材を登米から求めました。

 

登米は国内最高級の玄昌石、粘板岩、天然スレートが採れたのです。

 

宮城県にあります。

行ってきました。

 

 

 

 

 

なんか、凄い良いところでしたよ。

自然は雄大で、遠くに山並みが見えるだけで、長沼の周辺にはなんにもない。

湖の周囲もキャンプ場みたいな広場が段々に広がっておりました。

 

そもそも、このオリンピックのボート会場論争がなぜ巻き起こっているのか、既存のボート施設はないのか、前回はどうしたんだよ、と皆さん疑問に思うでしょう。

 

既存のボート施設はあります。

前回の東京オリンピックのときに整備され、現在はボート競技の聖地とされている戸田です。

 

戸田?どこよ?と思う方もいらっしゃると思うのですが、ボートといえば戸田です。

 

 

この空撮で荒川沿いに一直線の水路が見えますが、これが前回のオリンピックのときに作られた、ボート場です。

 

場所は、荒川を挟んで東京都に接しています。

 

ちょうど、大田区と川崎とか、世田谷区と登戸とか、江戸川区と市川や浦安とか、葛飾区と松戸とか、そういう関係。

北区や板橋区の人達からしたら、戸田はお隣で、ほぼ東京。

 

 

ならば、、なんで戸田じゃダメなの?と思いますよね。

前回のオリンピックレガシーの戸田漕艇場があるのに、新たな施設つくるのか?と。

 

それはですね、50年前と今で、ボート競技の会場規格が変わったからなんです。

大きくなって、戸田に入らないと言われています。

 

その、ボートの聖地戸田にも行ってきました。

 

 

 

 

 

なるほど~。

 

つづく