「魔法少女まどか☆マギカ」における建築的考察②
「魔法少女まどか☆マギカ」ってご存知でしょうか?
本年度最高傑作といわれているアニメなんですが、
実は私はキャラクター講座の小池一夫先生から、
講義の中でイイよ、イイよって教えてもらうまで、
タイトルやイメージ画像は知っていましたが、、
不覚ながら、見ていませんでした、オタクっぽいから。
で、見たわけです。
ついに、まどかマギカ。
いやあ、びっくりしました。凄いです!
といってもなかなか伝わらないと思うんですね。
こんな絵ですから。
え~っ!なんだこのオタク絵は!って思うでしょう。
この感じは、まあ言ってみれば「プリキュア」。
日本中の女児たちを夢中にさせる魔法使いの女の子シリーズといえば
日曜日の早朝に娘につきあって見ているうちに、
案外ハマッてしまったお父さんも多いのではないでしょうか
「プリキュア」の前の大ヒット作には「美少女戦士セーラームーン」のシリーズがありました。
歴史をたどれば、この魔法少女というテーマはもう40年以上にわたる日本アニメ界の定番なんです。
最初期の「魔法使いサリー」昭和41年放映ですが、
これは、なんと三国志やバビル二世などでもおなじみの大巨匠横山光輝先生がその嚆矢です。
日本で最初、ってことは世界で最初の少女向けアニメが「サリー」でした。
私も何回目かの再放送を小学生時代に見ていました。
「サリー」の次は、「ひみつのアッコちゃん」これはなんとまたまた大巨匠赤塚不二夫先生です。
「テクマク、マヤコン、テクマク、マヤコン」は、みんな言えるはずです。
ここまでは、まだ男の子でも楽しめるコメディタッチのちょっと気取ったおしゃれなセンスでしたね。
「魔法のマコちゃん」からこの魔法少女もの独特の表現を模索していきます。
星がいっぱいはいったキラキラ眼や魔法のジュエリーなどもそうですが、
しかしながら「さるとびエッちゃん」で石ノ森章太郎先生で再度元気コメディに戻し、
ついに御大である手塚治虫先生の薫陶を受けた「ひろみプロ」の
「魔女っ子メグちゃん」で、魔法少女の世界、その様式を完成させました。
薔薇、中世、ビクトリアン様式、ゴシック様式、レース、紋章、クルクルヘアー、
キラキラ星入り眼、ランジェリー露出、ジュエリー装着、等々ですが
この「女の子」が、不思議な凄い力をもって、恋に日常に、
はたまたこの平和な世界を揺るがす敵に、華麗に立ち向かう
そんな主人公を設定し得たのは近年の日本アニメの大功績です。
日本から海外輸出された「セーラームーン」などは言わずもがなですが、
だから、インターネット上でさまざまな動画を視聴できるようになった昨今、
世界中の女の子を日本発の「魔法少女シリーズ」で、
幼女のころから夢中にしてしまうという現象を起こしています。
このこと事態がすでに魔法ですね。
これは、案外浮世絵を超える日本文化の威力かもしれません。
つづきはまた書きます。