亜空間の扉3 | izakaya hirokophone

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Singer&StoryTellerヒロコフォンのブログです。
ふと感じたこと、音楽のこと、レコードのこと、「中華こばやし」のことなどを気ままに綴っています。

見事な手技でした将棋

 

 

(なんだって?と思われた方は是非『亜空間の扉』その次の『亜空間の扉2』を読んでみてください)

 

 

最後の蒸しタオルをのせられながら『あぁ、また来たいなぁ〜』と至福の時間を満喫していました。そして蒸しタオルが外されぼちぼちお開きかと思ったその時、顔の上にドサっと何かが!

まだ目が開けられない状態だったので一体何が起こったのかよくわからずじっとしていると、

 

 

 

くるくるくるくるっ!くるくるくるんくるんくるりんっ!

 

 

 

状況がまったく理解できず思わず『はぁっ????』と大声を出しそうになってしましました。

 

 

もう終わりだとばかり思っていたところに突如降臨したくるんくるんの舞です。なんだこれは!

 

 

その舞は私の右頬を舞台にしていきなりハイテンポでスタートしました。動揺する私、しかしそんなことはお構いなしの8の字の舞が縦にも横にも斜めにも攻め込んでくるのです。一体この動きはどうやっているんだ?まったくもって想像のつかない未知の動きです。

 

なんとか冷静を取り戻して状況を把握しようと努めました。あまりの凄さによくわからなかったのですが、これはつまりマッサージです。それもなんだかものすごいマッサージ!先ほどの顔剃りの儀の時の淡々とした手技とは対極の、熱い血潮みなぎるフラメンコのような舞ですよ。もしかしてここでおじさんからおばさんにバトンタッチしたのかなと思ったくらいの変貌ぶりだったのですけれど、ちょうどその時に少し離れた位置からおばさんの咳払いが聞こえてきたのでやっぱり…

 

 

 

おじさんがやっている!!

 

 

 

人というものは予想をはるかに超えたものすごいものに直面すると、その凄さに感動を通り越して思わず爆笑してしまうことがあります。

 

 

ゆえに私は爆笑しそうになりました。しかし、私の顔面の真上でおじさんが真剣に舞っているところを爆笑するわけにはいきません。必死で堪えました。念のためもう一度言っておきますが、おかしくて笑いを堪えているのではありませんよ、あまりに凄すぎてもう笑いが込み上げてしまった、ということです。

 


 

 

なんて念入りなのでしょう。右の頬骨ゾーンだけでもかなりの時間をかけて、そして少し下に移動し今度は8の字ではなく頭上へ向かっての一方向の動きへと変わりました。よく『マッサージをする時は力を入れすぎないようにしましょう』などと言いますが、果たしてそれがどれくらいの圧なのかよくわからずに今まで生きてきました。これくらいかな?と思っていた私なりの基準もありましたが、その基準が10のうちの1だとすれば、おじさんの圧は

 

 

 

0.001くらい

 

 

 

こんなにそっとでいいんだ。長らく生きてきて初めて知る事実でした。おじさん、教えてくれてありがとう。それにしてもこんなにそっとそっとやっているのにどうしてこんなにぐいぐい来るのでしょう。やっぱりこれも何十年も積み重ねた技、ということなのでしょう。素晴らしい!


 

この時、脳内ではキラッキラの女性エステティシャンがステージに並ぶその中央で、おじさんが王冠をかぶりトロフィーをかかげている様子が再現されていました。紙吹雪が舞う中、たくさんのエステティシャンが笑顔で拍手でおじさんを囲み、優勝しているおじさんを讃えていました。おじさん、おめでとうっ!!!


 

 

 

もしかしたら顔剃りよりマッサージの方が時間をかけてくれたかも、丁寧な丁寧なマッサージでした。丁寧に丁寧に顔をほぐしてもらい、また蒸しタオル→さらローションで整えて→ガーゼハンカチで顔をおさえる、の工程。いや、その前にスポイトのようなものでペコペコされたかな?そして→ベビーパウダーのような粉。ガーゼ布もパウダーもおばあちゃんちの香りでお昼寝したい気持ちが頂点に達しました。


めくるめく世界にこの辺りで意識が完全にぶっ飛んでしまい、どういったエンディングだったのかちょっとよく覚えていないのですが、すべてが終わり我にかえったところでおばちゃんが近づいてきて




『ゴッドバンドなのよぉ♪』




と耳打ちしてきました。おばちゃんかわいい!






ふわっと入ってしまった床屋での不思議な時間でした。是非また来たい。しかしどれくらいの間隔を開けたらいいのでしょうかと尋ねると、おじさんとおばさんが同時にハモって




『40日っ!』




と。




わかりました。





私は思わず謎の自己紹介をし、ニコニコと見送られながらツルツルの大満足で店をあとにしたのでした。







ほんとに亜空間を彷徨ったようでした。あてもなくしばらくその辺をうろついてまた戻って来てみると、シャッターが下りているではありませんか!




え?




もしかして、夢だった?



 

 

 

 

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