<つづき>
ややコツを掴んだところで、お昼になったので
もれの今日のお役目は終了です。
他のおじさん達に「お先です。」と挨拶をして
鉄工所を出ると、親戚のおばあさんも
鉄工所から出てきました。
おばあさん「私も午前中だけなんよ。」
どうやらもれと同じ勤務体系だったようです。
すると「さっきのお菓子の事、家の人や
学校の友達に言ったらダメだよ。」
と口止めされました。
まあ・・・学校の友達にはアルバイト自体が
秘密なので言うことはありませんが
親にも言うなというのはどうしてだろう?
近所に噂が広まらないようにという配慮かな?
おばあさんに挨拶をして帰宅しました。
翌日も朝8時半に鉄工所に向かいました。
昨日の午後、もれが帰った後に
他のおじさん達が頑張ったようで
もれのドリル前には100本近いアルミサッシが
積まれていました。
『おいおい・・・もれが帰った後、誰もドリルしなかったの?』
すると鉄工所のおじさんが来て
「どうや?やり甲斐あるやろ~?」と
ニヤニヤしています。
「そうですね。」と答えると
「今朝も他のみんながドンドン作業するから
ゆっくりしてるともっと山積みになるぞ~。」と
去っていきました。
しかし・・・いくらドリルで穴を開けるだけで
コツを掴んできたとはいえ
昨日のペースで考えると
もれが10本やり終えたら
台車で10本運ばれてきていたのです。
『う~む。減らせるだろうか・・・。』
と一抹の不安を感じつつ
とにかくやるしかない!と作業に取り掛かりました。
数本終えたところで
次のサッシに手をかけた瞬間
ガラガラガラ!!!と5,6本のサッシが転げ落ちました。
『やっちまった!!』
※てか、積み上げすぎなんですけどねw
すると鉄工所のおじさんが歩いてきて
「崩したか~。」と崩れたサッシを手に取りました。
5,6本全てに目をやって
「これなら大丈夫。」と言いました。
ホッとしましたが、目の前のサッシには
傷が入っています@@;
鉄工所のおじさんはドリルの横にある
スプレー缶を取って「こうやるんや。」と
一本のサッシにシューッと吹き付けました。
そしてタオルでスプレーを
吹き付けた辺りを擦り始めました。
「もれ君。見てみ。」と指差すので
その部分に目をやりました。
何の変哲も無いアルミサッシです。
『どういうこと???』
すると次の転げたサッシを指差して
「ここ。見てみ。」と言いました。
そこには先ほどもれが目にした
3cmほどの線キズが入っています。
そこにスプレーを吹いてからタオルで擦ると・・・
傷が消えた!!!
どうやらスプレーは溶剤のようで
塗装が剥がれた程度であれば修復できるのだそうです。
もちろん深く削れるとダメだそうです。
とりあえず転げたサッシは
全てスプレーで傷が消せて一安心です。
そこからは気合を入れて黙々とドリル作業です。
元々が単純な作業だったことと
もれが慣れたこともあって
昼前には100本あったサッシの山を
20本ほどまで減らすことができました。
他のおじさん達から
「さすがに若いと作業も早いのぉ。」と
お褒めにあずかりました^^
『おじさん達がやってる作業より
単純だからなんだけどなぁ。』と
心の中では思いつつも愛想笑いです^^;
そんな感じで、作業にも環境にも
馴染むことができました。
<つづく>













