こんばんは
たまにはトレーナーらしい記事でも・・・
南海線なんば駅徒歩1分!
パーソナルトレーニングスタジオ Posture&Movement
代表/トレーナー 川合 智です
腰痛のクライアント様と先日参加させて頂いたセミナーの内容をお題に。
フィットネスクラブ時代から・・・
「腰痛には腹筋運動がいいんでしょ?」
と仰る方と多数お会いしたような気がします。
医療従事者の方・知人・TV・・・
などなど色んな所から情報を仕入れてそのように仰っておられました。
本来は内科的・心理的なものまで考慮せんといかんのでしょうが、
姿勢と動作
関係のみでのお話しを。
(なんせPosture&Movementですから)
単純に言ってしまって、クライアント様のお身体の現状抜きにした
「○○というトレーニングをやれば万事OK」
などというものはないわけで、腰痛緩和・改善といっても
現状の姿勢や動作の評価というものは必ず必要になります。
実際に当スタジオでThorax Mobi Exerciseで腰痛改善されたクライアント様もおられます。
結局は、
患部は被害者
ということを忘れてはいかんですね。
また、
「フィットネスを指導する人がトランクカールを頻繁に推進するので
内腹斜筋・腹直筋が過剰に発達してアンバランスになっている人が多い」
~運動機能障害症候群のマネジメント Shirley A. Sahrmann~ より抜粋
というようにSway Backといわれる姿勢のお方によくお会いします。
このような姿勢の方は無論、腰痛も起こるでしょうがそれ以外の弊害も起こりえます。
それがセミナーでもあった、
Chest gripping
(下位胸郭横径拡張不全)
これは上部腹筋(腹直筋・内腹斜筋)と軟部組織の緊張により
下位胸郭の展開が制限される状態を差します。
この状態は胸椎の過度な後湾を招き、胸椎に伸展制限をかけます。
更に横隔膜が正常に機能せず、呼吸時に
■斜角筋
■胸鎖乳突筋
などもオーバーユースに陥ります。
結果・・・
肩・首が凝る、痛い
という連鎖も起こりえます。
Chest grippingの改善に関してですが、
著名な先生が発表された下後鋸筋エクササイズによる
Chest gripping改善の文献を拝見すると、
下後鋸筋が下位胸郭横径拡張の主動筋になりうるそうです。
そこで、
■下後鋸筋エクササイズ
■腹直筋ストレッチ
などのグループに分けて、改善の検査をしたところ有意な差は見られなかったそうな。
といっても下後鋸筋が下位胸郭横径拡張の機能を持っていないという事を示す結果ではなく、
下後鋸筋エクササイズ単独ではそこまで有意な効果が得られなかったというだけ。
腹直筋ストレッチ単独ではそこまで有意な効果が得られなかったというだけ。
大切なのはやはり、緊張部位にはリリースも忘れず、
Inhibit(抑制) → Lengthen(伸長) → Activation(活性化)
の順序を守ること。
Chest gripping改善には上部腹筋などのSMRとあのExerciseを行うことで効果が得られそうですね。
そして、これらはDraw‐Inにも言えることで、
Draw‐Inしようにも上部腹筋が緊張していてはこれらが先に収縮してしまいますね。
クライアント様から頂いている貴重なセッション時間。
効率よくDraw-Inを習得するためには先に上部腹筋をリリースする必要のある方もおられます。
実際に横隔膜や上部腹筋のリリースでウエストダウンする方もおられます。
「Mobilityに問題があるならば、
真のStabilityが確立されるまえに改善されなければならない」
~スポーツコンディショニング Bill Foran, Gray Cookの文~より抜粋
Lumbo‐Pelvic単体で考えてもその通りなんでしょうね。
腰痛にしろ、肩凝りにしろ、ウエストダウンにしろ、何にしろ。
大切なのはクライアント様の現状をちゃんと評価することであり、
Corrective Strategyにおいても身体の本質や原理原則は守ることですね。
・・・とかをいつもスタジオ内で考えています
クライアント様おられない時も遊んでるワケちゃいますよ~