おねがいごと | Moratoriumer´

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今日も波に揺られて海を漂う。

口が重くて頑固として開かない間に

言葉はぐるぐると頭の中を何周もし

そういえば声ってどうやって出すんだっけと

怖くなって唸ってみれば

当たり前に声は出る。

なのにどうしてこうも声を失ってしまうんだろう。

「うちといてしんどくなってない?」

とようやく声にできた言葉に

「うん、全然!」

と答えてくれたあき。

ありがとう。

そう言ってくれて本当に助かったよ。

最近出会ったころのことをよく思い出す。

そうするとものすごく不思議になるんだ。

あきがうちの家に帰ってくることや

うちがあきの腕の中にいることが。

そういえば

うちが「好き」と告白したら

その直後に手を引かれながら

一度も来たこともない我が家に向かい

一夜を過ごして

朝には家を出て行った。

次いつ会えるのかと思っていたら

またその日の夜には

そしてその次の夜にも家に来てくれた。

そんな日が何日も続いたときも

なんとも不思議だったな。

うちが「好き」と言っただけで

あきはキスとハグをしてくれただけで

いつの間にかそばにいてくれる存在となっていた。

うちが尊敬と憧れを抱き

手を伸ばしてもきっと届かないだろうと思っていた人が

そばにいるこの不思議は

例えるならブラウン管越しに見ていた人が

ある日突然自分の横に実際にいるような感じ。

当時の尊敬と憧れは

今も変わらず抱いていて

やっぱりすごい人だなぁと改めて思う。

うちが思う以上に

あきはうちを理解し大切にしてくれている。

もしかしたら

「うち以上に」かもしれない。

そんな人を前に

うちは何を恐れていたんだろう。

目を瞑って身を委ねても

何も心配いらないほどに信頼できる人を前に

うちは何をしてるんだろう。

出会って日は浅いと言いつつも

誰よりも近く

誰よりもずっとそばにいてくれる人を前に

願うことはただ一つ。

そばにいてください。

やんなるくらいめんどくさいと自分自身思ううちだから

いい加減離れていってしまうんじゃないかと思う時もあるのに

それでもそばにいてくれるあきはやっぱり

すごい人だなぁ。

今日の朝だって

あきの腕の中にいる時に

「ここにいてもいい?」なんて

無意味にも質問をしたくなる衝動に駆られたけれど

声にできなくても抱きしめてくれるあきはやっぱり

すごい人だなぁ(笑)


いつもありがとう。↓
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