27日の翌日曜日、つい調子に乗って、
お友だちと都内某所で お茶&ごはんをして来た…ワタシ。
その街は、それぞれのアーケード街(商店街)ごとに面白いし、大手チェーン店は少ないし、高層マンションも〔今のところは〕あんまり無いし…で、ぶらぶら&のんびりするには、とってもいい街です。
言ってみれば…わたしにとっての
「精神の保養地」あるいは「魂の避暑地」ってところかな…笑。
富裕層の人たちが、日帰りで箱根や軽井沢に行く…その感覚で、「東京の軽井沢」に、わたしはでかけるのです(その街のことを「日本のインド」と言ったのは、三浦じゅんさんでしたっけ…。ワタシ的には「精神の保養地」「魂の避暑地」という呼び方がとってもしっくり来ます)。
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往き帰りは あんまり何も考えずに、ぼけ――― っとして電車に乗っていたつもりですが、ふと電車内で 目をあげると、こんなポスターが。
自衛隊ポスターで アニメキャラ が使われ始めていることは、すでに知っていましたが、わたしは この手のポスター類は、どこかの広告代理店などに外注しているものとばかり思っていました。
ところが そうではないのです。
その広告の下に小さく「2018年ポスター公募優秀作品」と書いてあり、そこには専門学校に在籍する学生の名前が記されていました(今回、学校名、個人名は伏せておきますが、描いたのは女性です)。
つまり、防衛省が、各地の専門学校などに 「自衛隊ポスター公募のお知らせ」なんていう文書を送って、送付先の…教務あるいは教員の人たちも「こんな公募が来ているから」なんていうふうに、在校生たちに告知するのでしょう。
そうやって、「国が音頭をとる戦争(の準備)」へと、知らず知らずのうちに、人々がからめとられていくのでしょうか。
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このポスターを描いた専門学校女子だって、「自衛隊(という名前の軍隊)」の憲法上の問題点をよく精査し、応募したわけではないと思います。
自衛隊と米軍との間の〈日米防衛協力のための指針〉が、アメリカでは 〈War Manual〉 と呼ばれている、
つまり…わたしたちが「ガイドライン(指針)」と言うものも、海外では「アメリカ軍と“自衛隊”と呼ばれる日本軍との、戦争手引き書」として認識されていることを、彼女は知っていたでしょうか(注)。
あるいは、『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』(講談社、2010年)といった従軍の回想記などを読んだうえで、その戦争の悲惨さを考えたことがあるのでしょうか。一般市民が巻き込まれる戦争の非道さを知ってもなお、「戦争をするための専門部隊(=自衛隊)」の求人ポスターに応募しようと、彼女は考えたのでしょうか。おそらく…そうではないでしょう。
(注) このことは、伊藤真さんから、わたしは教わったのです。
かつて 「一億総玉砕」 が、あたかも国民の目指すべきことであるかのような空気の中で、戦地に行かない人たちも、慰問袋を作ったり、竹ヤリで米軍を迎え撃つ練習をしたりしたのです。知らず知らずのうちに、人々が「戦争」に加担させられていくことの怖さを、この前の戦争でわたしたちは自覚し、反省している…はずなのです。
だから、たった1枚のポスターではありましたが、専門学校に通う女子学生が「兵士募集」のイラストを描くことに、わたしは何かとても怖い感じを受けました。
「国をあげての戦争に、知らず知らずのうちに、人々がからめとられていくこと」の怖さについて言えば、上の岩波ブックレット、『兵器と大学』(岩波ブックレット)は小冊子ながら、よくまとめられています。
かんたんにいうと、
防衛省が 「どこかの大学さーん、軍事研究しませんか 研究費はあげますよ~」 と募集し、それに大学(の研究者、研究グループ)が「はーい」と応じるしくみが 2015(平成27)年度から始まっているのです。むずかしく言うと、それは「官民共同」とか「軍学共同」ということかな…。
いまは、すでに、民間企業(一部の軍事産業)も、兵器開発などをしていますから、官(注:霞が関周辺でサークル活動をしているオジさんたち、即ち「政府」)と企業(注:軍事産業)と大学の研究者〔と、その下の学生たち〕との共同研究がこれから進んでいくのかもしれません。
こういうことにも、わたしたちは十分に目を光らせておくことが必要でしょう。
( お し ま い )
〔 参 考 〕
◆ 軍学共同反対連絡会 公式サイト
◆ 「赤坂プレスセンター」の話(2017年2月9日ブログ)