22日のNHKのウェブニュースが、「監視カメラの〈顔認証システム〉により、2万人もの人でにぎわう中国のコンサート会場で詐欺事件の容疑者が逮捕された」という出来事を伝えていました。
逮捕された人は、人が大勢いるコンサート会場で、いったい誰に見られて…身柄を
拘束されたのか、まったく見当もつかなかったでしょうね…。「誰かに見られていた」
のではないのです、「顔認証システム」というパソコンプログラムによって“監視”
されていたのです…。
ついに来ましたか…、
刑事が牛乳とパンを片手に張り込むなんてことは、
既に恐竜時代のようなことで、
いまは…一定期間録りためてある録画テープから特定の人物を
わり出す作業を「人」がしていますが(←たぶん…)、
そのうち、冒頭のニュースのように、「個人データ」を入力すれば、
特定人物がどの改札口を通ったかを、1、2分で検索してくれるような
プログラムも出て来るのかもしれません…(まさか…そういうシステムは
出来上がっていませんよね…ドキドキ)。
最近は駅のホームカメラの画像もカラー化されてきれいになりました。
まぁ、イメージからすると、スイカのカードみたいなものでしょうか…、
スイカのカードは、そのカード登録者が…どの改札口から乗ってどこで降りたか…の履歴を示してくれますが、近いうちに改札口の監視カメラは、だれが通ったか…個人を特定してくれるわけです。
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数年前に、Nシステムのことは聞いたことがあります。
Nシステム…に反応する人は、相当の…“通(つう)”です。
そう…あの…Nシステム…。
ふつうの人には、広い道路に設置された「スピード取り締まり用の計測器」ぐらいにしか見えないのですが、実は…それは「スピードを読み取る」のではなくて
「ナンバープレートを読み取る」のです。
きのうは首都圏も昼過ぎから雨でした。そんな中…傘やかっぱ姿で交差点には交通量調査の人が
イスに座って通る車両をカウントしていましたが、いまにそういう調査も、すべて…AIの
プログラムがやってくれるようになるでしょう。
だから、何か悪いことをして、車で逃走して…そのナンバーが警察に知られると、今は(Nシステムによって)すぐに足がつきます…(笑)。
幹線道路には、いまはたいていNシステムが取り付けられているのです。
そのうち…タクシーの後部座席に向けて“防犯カメラ”がつきます(現に、いまついているタクシーもあります、ドライブレコーダーの車内版)。
そうすると…、
何かしでかして…
車で逃げようにも、
タクシーで逃げようにも、
すぐに…「容疑者は○○方面に逃走中」となっちゃう(笑)。
鉄道で移動しようにも、改札口上の監視カメラで…バレバレ(涙)。
「マスクして入って、途中で野球帽をかぶればいいじゃん!」
と思うかもしれないけど…それも甘いな…(笑)
監視カメラは“アタマ”がよくなって…たとえば乗客100人が
いたとしたら、ほかの99人の乗車駅と降車駅とを把握して…
「マスクをして入った…人相不明の男性」が、
どこかの駅で降りたという情報が無い
「野球帽をかぶって改札から出て行った男性」が、
どの駅から乗ったか情報が無い
という2つの情報を組み合わせて、
「マスクをして入った男性が、電車内で野球帽をかぶり直して、○○駅で降りた
もよう…」と機械が“考える”ようになりますよ。
あとは…最近の地下鉄は…車内にも監視カメラがありますから…
「おっ…、あのマスクの男、車内で野球帽を取り出してかぶったぞ。着ていたシャツを脱いでTシャツに着替えるぞ」なんてこともわかってしまいます。
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「わたしは別にやましいところがないから、いつ、どこを監視カメラに撮られてもかまわない」と、胸を張れる人は…相当のお人よしです。
それについては…、
かのスノーデンさんが、とってもいい喩(たと)えを出していました。
「『わたしは別にやましいところがないから、いつ、どこを監視カメラに撮られてもかまわない』と言うことは、『わたしは特に言いたいことも無いから、〈言論の自由〉なんて無くてもいい』と言うのと同じだ」といった喩えだったかな…。
※詳しくは下のリンクを見てクダサイ…。
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もちろん…〈監視カメラ〉の問題は、利益衡量(りえきこうりょう)の問題としても考える必要はあるでしょう。
つまり、
〈監視カメラ〉を取りつけるメリット と
〈監視カメラ〉を取りつけるデメリット とを
天秤(てんびん)にかけて、そのプラス&マイナスを考えるということです。
それから、「ほかに(犯罪防止のために)採り得る手段」が無いかどうか…ということも検討されるべきでしょう。
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個人的には、〈監視カメラ〉の問題をつきつめていくと、「情報の悪用」「目的外使用」の問題が必ず出て来ると思います(注:ある意味で「情報が悪用されること」を利益衡量のデメリットとして考えることもできますが)。
現実に即して考えるならば、
情報というのは悪用されると考えた方がいい のです。
情報管理者は、ほぼ100%「わたしたちが管理する情報は適正に管理し、個人情報の流出はあり得ない」と言います。
でも…
「適正に管理する」と相手が真顔で言って集められた情報は、100% 何らかの形で悪用されるのです。
ある人たちが「100%だいじょうだぶから」と言うようなことは、
100%…だいじょうぶではないのです。
わたしにも…のうてんきな大学生の時代はありましたが、社会に出てから…
「100%だいじょうぶだから」と言われるときの…そのカラクリについては
少しずつ理解できるようになりました。
◆ ユビキタス社会(2016年10月26日ブログ)
◆ スノーデンさんの喩え(2017年6月6日ブログ)




