「森に眠る魚」って本を読んだ。登場人物の誰と一番友達になりたいかって言われたら千香だな。
繭子は問題外だし瞳は弱弱しく依存症が鬱陶しい。容子も被害意識が強くて厄介。かおりの完璧主義も癇に障るし。
子育てってある種の洗脳なんだなと思う。自分の価値観の中における「子供たちのために有益な」ことを、それが絶対的に正しいことであるかのように未熟な子供達に教え込んで自分の価値観と一致する考えを持つ子を作り上げる。
んでその有益ってのが、今の日本社会においてはほぼ学歴じゃないでしょうか。子供のうちにいろんな体験をさせてっとか個性的っとか言っておいても結局は偏差値の高い有名な大学に行って有名な会社に入ってってのを望むの。それ以外を思いつけないの人が多いのかもしれないけど。

ずっと子供がその洗脳されたまま幸せでいられるならいいんじゃん、って言った人がいたけど、たしかにそう。親だって、自己満足も交じってるけど根底には子供に幸せになってほしいってのがあって子育て・教育しているんだと思うから。
何に幸せを感じるか、そこにズレが生じた時にこわいことが起きそうですよ。
そんなことを思った小説でした。
しかしこの作者、専業主婦をバカにしているようなかきかただな。「八日目の~」は読み終われないくらいつまらなく、今作は読み終わったけど好きではない作家。

この小説の今後、一番キケンなのは瞳。無責任な私の予測。