名古屋公演の朝、Soanプロジェクトwith芥ワンマンツアー『動猛成る狂想、動脈に射つ』のファイナルだったので来てくれた人たちに
「今の自分の想い・覚悟」
を伝えたくて手紙を書いてきました。
ここにも書き記しておきます。

感謝の気持ち・前を向いてこれからも歩んでいくにあたっての俺自身の経験から辿り着いた一つの思考、という捉え方でも大丈夫なので良かったら読んでみてね。

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普段はその時その場での素直な気持ちを言葉にして伝えてきましたが、
本日はツアーファイナルということで、
いつも以上に、今の自分の想いや伝えたいことがあったのでこうして手紙に書き綴っています。

今まで人生の半分以上をバンドや音楽の夢に費やして来ましたが、
経験を経て改めて伝えたいことの一つとして、バンドというのはファンの皆さんが思っている以上に儚く脆いものだということです。

音楽の世界・自身の経験からでしかわからないことですが、
この世界で夢を追う・挑戦し続けるというのは、それだけ現実から離れた浮世離れした世界だと思うから。

そして同時に今だから言える・思えることもあります。

それは上記の視点とは逆に、
皆さんが俺らが思っている以上に気持ちを届けてくれているんだということ。

今回のツアーを含め、Soanプロジェクトの活動を通じて感じることができ、
改めて知ることが出来ました。

バンドに対して夢を描き、人生をかけてやりきったからこその、今だからしっかりとわかることなのかな?とも思っています。


世間という括りで言えば、俺の道筋は成功者とは到底言えないレベルです。
それでも今この瞬間も含め、人生で最高だと思う瞬間をみんなと共有することができるのは、

他の人たちには感じることの出来ない絶対的な空間なので、
「人生に悔いはない」
とはっきりと断言できます。

Soanプロジェクトwith芥の活動の中で大きなきっかけの一つを作ってくれたのが、
芥もインタビューで沢山言葉にして伝えてくれた、雪の中初めて訪れた名古屋ワンマン、この名古屋です。

改めて感じる部分と、新たに感じる想いを作ってくれた名古屋に感謝しかないです。


Soanプロジェクトとしてマイナスに捉えて欲しくないからこそこの言葉を選び、使って良いのか?悩みましたが、

来年の中頃と伝えている休憩という形から目が醒めることが無ければ、
今日この公演が俺にとって、Soanプロジェクトwith芥としては名古屋での死に場所になります。

しかし、言い換えれば俺自身、一生の宝物になる日でもあります。


Soanプロジェクトは常に「静」と「動」というコンセプトを掲げ、対なる視点というものに重きをおき、例えるなら「右脳・左脳」など、

つまりは表裏一体の心を最大のテーマとして楽曲という命を生み出してきました。

同時にSoanプロジェクトという存在を最大限発揮出来るように、
始まりと終わりを繋げることも考えてやってきました。

生命と同じようにバンドも誕生したからには終わりが存在する。

それは紛れも無い事実です。

しかし、俺らは始まりの時に終わりなど1ミリも考えたことがありません。
だからこそ、今までの経験から輪廻転生という言葉のように繋げたい、円環を作りたいと思い、ここまできました。
(手鞠君と芥には二つの世界が存在し、だんだんとその世界の輪郭が拡がっていき、一つの側面で重なり合い存在する。その二つの世界は地球と同じ球体です。と伝え作品作りを行いました。)

Soanプロジェクトwith芥では、
その心を・想いを一緒に描いてくれたのが芥であり
その想いを叫びとして描いてくれたのがShunちゃんであり
その熱量を表現してくれたのがIvyであり
その想いを純粋に受け止めてくれたのがKです。

そしてその場所にみんながいる。

いつもそういう想いを抱きながら、掴めるものを掴んできました。

同時に

応援してくれるみんなもまた、
次というものを当たり前に捉えるのではなく、
想いを受け止め音を浴び、掴める機会を掴んで、楽しむ。
そうして足を運んでくれているんだと思います。


ターニングポイントになった名古屋という地でこうしてSoanプロジェクトwith芥のツアーファイナルを迎えることが出来て本当に良かった。

そして先日の札幌公演・昨日の大阪公演までの気持ちにも嘘偽りはありません。
素直な気持ちを伝えさせてもらいました。

死に場所を探すのではなく、
このメンバーでここにいる人たち・応援してくれる人たちとより大きな輪で生きる場所を求めていきたい。



紫陽花という花は一片一片が織りなす理想郷を例えた花。

誰がかけても良いなんてことはない。

今、俺にもメンバーにも必要なのは
みんなのその声とその手とその受け止めてくれる心です。

そして俺らはこれからもその心に灯りをともしたい。
心底思ってます。

覚悟や想いというものが伝わってたら嬉しいです。



それでは最後にこの曲を贈ります。

今も、そしてこれからも変わらずその笑顔で受け止めて欲しい。

常にライブの景色や来てくれるみんなの表情や動き・心を想い生み出して来れて良かった。

そして、それを汲んで全力で表現してくれるメンバーにも出逢えて良かった。


「紫陽花がまた咲く頃に」