Gab.8月 Siznaコラム フルバージョン | Moran Siznaオフィシャルブログ「Gain=Face」by Ameba

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今月号のGab.に連載されているコラムが
今回文字数オーバーの為、フルバージョンを特別に許可を頂いて掲載させて頂きます。
Gab.と合わせて是非ご覧ください。

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Gab.8月 Siznaコラム フルバージョン


あえて言おう衣装は大事であると


このシーンでバンド活動していて切っても切れない関係がステージ衣装である。

ほとんどのバンドがリリースごとや新しい写真撮影時で衣装が切り替わる訳で
故に音源制作と同時期に衣装制作がスタートする事もある。

つまり今、皆さんが見ている衣装は早いところで半年前または一年前から制作が進行している事もあるのである。
衣装とはそれほどまでに制作に時間がかかる事と音源作品など様々なスケジュールとの平行線上にある事を忘れないでほしい。

しかし、バンドによってはスタリストが選ぶ既製品を着用したりメンバー自らが既製品を選びにいく事もあるので、この場合は衣装を外注でオーダーした場合に限る。
私の知り合いの一人で何でもこなすスーパーマルチバンドマンはドラム・ベース・ギター・ボーカル・ピアノ・作曲・作詞・マネジメント・車運転・メイク・衣装制作と
自らミシンを入れるとんでもない人間もいた。正に音楽業界の外注先からすると脅威である。

話を戻してこのようにオーダーして作られた衣装は期間だけではなく
非常に費用も嵩ぶ為、小物などは既製品に頼る事も多い。
某U社や某H社の既製品にアレンジを加えて使用されている事は良く聞く話である。
何かのきっかけでU社やH社のタグが見えてしまっても、それはメンバーのイニシャルやバンドの頭文字などとこじつけて現実から目を背けてほしい。

また過密的なスケジュールの中で衣装制作が進行する為
写真撮影時には撮影で見える部分のみ完成しているという事もある。
細かい部分ではボタンが着いていない、チャックがついていないなどあるが
大げさに言えば後ろを向けば違和感ある肌が出ていたりと
とても見れる状態ではない場合も時たまにある。

そんな事を想像しながら一般公開されたアー写を見るのも良いかもしれないが
もし間違えを見つけてしまったとしても
お得意のフィルターでリアルタイム補正してほしい。


続いて衣装の管理面においてお話をすると
オーダー衣装は一点ものなので管理には非常に気を使っている。
故障した際などは基本、衣装さんのアフターケアで随時修理をしてもらったりする事が多いが修復不可能な場合は代用品などが用いられる。
過去に修理不能にしてしまった衣装は多数あり
どれもひどい状態である。

人によって壊れ方などは異なるが、
私の場合、股が裂ける前方向チャックが壊れるなどパンツ系のトラブルが多い。
ライブ中、股を見事に裂いた時に衣装さんに泣かれたこともある。

それはさておき
水洗いできる物に関しては毎ライブごとに洗濯をする為
衣装の清潔感を保てるが、それの代償で生地によっては徐々に縮みだすリスクもある。
一つのツアーをこなす後半戦で胸板が厚くなったと勘違いするほどに衣装が縮むこともあるのである。

水洗いできない物に関してはファブリーズで洗おうが基本である。
これでもか!というくらい吹きかけ天日干し。
チェキフィルム同様ファーブリーズもCMに出れるレベルでバンドマンは消費している可能性が高い。企業様、起用お待ち申し上げております。

終始天日干しスタイルに関してはエナメル系衣装など
見た目で絶対洗えない衣装が基本であるが、
ツアー中などはホテルの窓からライブハウスの窓から楽屋の窓から
天日干しスタイルが見受けられる。
何かのきっかけで
天日干しスタイルを発見しても、これは儀式なのだと思って見過ごしてほしい。

夢を壊すようで申し訳ないが、我々も人間なので
この儀式を逃すと衣装やパーツから
馬の匂いまたは浮浪者、若年者から醸し出す加齢臭を引き起こす危険性があり
このような状況でステージに立つ事はアーティストとして恥ずべき状況である。

これからも衣装清潔推奨委員会として管理を進めていきたいと思う次第である。

あえて言おう衣装は大事であると。





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