2023年 あけましておめでとうございます。🎍
久しぶりにブログを更新し、近況をお伝えします。
2021年10月5日に脚延長手術を受けました。
(大腿骨を切って創外固定器を付けました。)
10月19日から11月8日まで、毎日1mmずつ固定器の間を広げて、20mm脚を延ばしました。
創外固定器を付けたまま退院し荷重しながら骨ができるのを待ち
2022年3月25日に創外固定器を外しました。
固定器を外した7ヶ月後の10月には
どんなスポーツもして良いと許可が出ました。
(ただし転ばないように)
そして手術から1年2ヶ月半後。
固定器を外してから9ヶ月後の状態が下の写真です。
2022年12月28日
右脚(向かって左)の白くなっている部分が
切断した大腿骨の間に新たに再生した骨(2cm)です。
左右の脚長差は全く感じず、生まれながらの身体に戻ったかの様な感じです。
既に趣味の登山は再開し、夏には百名山の岩木山、秋には安達太良山に行くことができました。(負担の大きい下山にはリフトを使いながら。)
ダンスはまだ本格再開はしていませんが、ピルエットのシングルなら怖くなく回れます。
去年の今頃はこんな日が来るとはまだわかりませんでした。しかし、自由に動ける身体になった今、本当に素晴らしい脚延長手術をしてくださった大大先生には感謝してもしたりないほどです。
人工股関節全置換後の脚長差を諦めないでよかったと、心から思います。
ブログでの皆様の励ましやアドバイスのおかげで、こんな結果にたどり着くことができたと思います。ありがとうございました。
以下は脚延長手術に至るまでの経過です。
2021年3月9日に慶應義塾大学病院で左人工股関節全置換術を受けて、左脚が2cm近くのばされてしまいました。(ここでは皆手術した方の脚が長くなるのよ、と看護師長が言っていましたが、私は通常の上限1cmを超えて裸足で立てないほど規格外にのばされました。上の写真でも左右の小転子の位置の違いから、人工股関節の設置位置が下にあることがわかると思います。)
裸足で立つと斜めに傾いてしまい気をつけができません。短い方の右脚にインソールを入れないと歩くことができなくなりました。腰痛や膝痛も発生し、好きなダンスも登山もできないと悲嘆にくれました。
慶應ではその後のフォローは何もしない、と整形外科が一致した見解を出したため、人工股関節を入れ替えて左右同じ長さにしてくれる医師を探すために転院する事にし、縁を切りました。
慶應の執刀医は今、中部地方最大都市の大きな病院で人工関節センター長をしています。
彼の売りは、「関節包靭帯温存術」で、この術式では術後の脱臼が少ない事をホームページで示しています。(「関節包靭帯については腸骨大腿靭帯垂直束、恥骨大腿靭帯、坐骨大腿靭帯を完全に温存している。そのため術後脱臼リスクは非常に低く、これまで1100例中脱臼症例は1例のみである。」)
しかしそこに述べられていないのは、関節包が良く伸びる(ゆるい)患者に対しては、関節包や筋肉がピンと張って人工股関節の脱臼を防ぐ位まで脚を引っ張ってのばすという、裏の技です。筋緊張によって人工股関節を支えるために彼の施術は脚をのばすのです。私の様に2cmものばしていれば、脱臼しないのは当たり前ではないかと思います。
彼には、左右の脚の長さを揃えて
患者の身体全体のバランスを良くして生活の質を保つ(上げる、までいかなくとも)という視点はありません。
ただ局所的に自分の行う関節包温存術後に、股関節脱臼の事例を出さないことが大事なのです。
いくら私が彼の前で
靴下になってインソールなしでは立てない姿を見せても、座って膝の位置が左右揃わなくなった姿を見せても、
それについては「あなたの気のせい。(主観的脚長差)」とすら言われました。大きな脚長差を少しでも解消して身体を楽にさせるよう、リハビリに繋げることもしませんでした。ただ放り出したのです。
もちろん気のせいではなく、半年後も脚長差は変わりませんでした。
その後、人工股関節を入れ替えて左脚をできるだけ元の長さに短く揃えるという再手術をやってもいいという、他の大学病院の先生にも出会いました。しかし、その先生も医局の周囲の先生方にはあまりにもリスクが大きい手術だと反対されていました。また、その時コロナ禍で整形外科の病床が減らされ、手術も無期延期となってしまいました。
そんな時、のばされた左脚に合わせて、健足の右脚の方を延ばす脚延長手術を勧められ、ダメ元で大大先生を訪ねました。大大先生は一目私を見て「違ってるのは揃えなきゃね。2.3mm以内でピッタリにすることはできるよ。」と、脚延長手術をしてくださることになったのです。
その後の経過は、過去の記事に書いた通りです。
なお、関節包温存術については過去記事がありますので貼っておきます。
病院は、有名だからとか偏差値が高いからとか設備がいいからで選んではいけないのでした。
最新のナビゲーションシステムやロボットがあっても、それを使う医師としとての志、人間性が大事なのだと思います。それを見抜くのは難しいですが、外来の時少しでも変だな、と感じたらその直感は正しいかもしれません。
慶應では、執刀医から「どのお部屋にしますか?」と病室の希望を聞かれました。「大部屋でいいです。」と答えましたが、なぜお医者さんがそんなことを聞くのだろうと疑問でした。
しかし後から、大部屋と一日数万円の差額の個室の患者への対応の違いを目の当たりにしました。
大大先生の病院では、そんな差別は全くありませんでした。病室の希望は、入院手続きの時に係の女性に聞かれたし、むしろ、入院後数日間は、大部屋がいっぱいだったので無料で個室に入れてくれていたほどです。
今回初めて病院名を出しましたが、
慶應でもとてもいい先生もいます。
乳ガンの検査をしてくれた女医さんは素晴らしい先生でした。また、同じ慶應の整形外科の中でも医師によって人工股関節置換術の術式は異なる様ですので、慶應が悪かったと言いたいわけでもありません。
いろいろな病院でセカンドオピニオンを聞きに行った時も、素晴らしい人格で私の苦しみに寄り添ってくれた先生もいれば、高圧的に「その位の脚長差なら諦めろ。」と言ってきた股関節医もいます。
同じく、脚延長の医師でも「その位の脚長差の事を問題にする患者なら相手にするな。」と若手医師に指導したベテランもいます。
変形性股関節症の痛みを抱える皆様がどうか
いいお医者様に出会えますようにと
2023年の年頭に願っております。
タンツベア🧸