柳家三三

 

  浮世床(本〜将棋)、不孝者
        <仲入り>
  富久
 
 
今月はうっかりして、月例三三のチケットを取り損ねてしまった。
約十年前から追っかけて、
このところは月例のみの、月一三三という具合に落ち着いていた。
ゼロ三三というのは、どうにも落ち着かない!
ネタ出しの「富久」目当てで、にぎわい座に伺う。
 
出囃子は、
一席目、花咲か爺さん、二席目、焚火。
三三師匠、花咲か爺さん、お好きのようで・・♪
 
不孝者、浮世床と、安定のお得意ネタ。と思ったら、
にぎわい座にしか来ないという知り合いから、「不孝者」がお初と伺った。
 
そういえば、以前は良く掛けていたけれど、
このところめったにお目にかからなくなっている。
お蔵出しにしたかな?というネタだ。
ついつい前のめりに、大店の旦那と芸者の大人の恋の成り行きを見守ってしまう。
 
人生いろいろ乗り越えた末に、
またちょっとだけ心がホッとする相手に巡り会えた旦那。頑張れ〜。
不肖の倅に負けるなーー!!
 
さて、眼目の「富久」。
このネタは、数年前に月例三三で掛かった時に、
用事が入ってチケットを無駄にしてしまった、
という痛恨の思い出がある。
 
その時一度しか出会うチャンスがなくて、今回が初めてだ。
 
入り方からして、今まで聴いてきたのとは違うなぁ、と思った。
富くじ売りの吉兵衛さんが、久蔵の裏長屋に訪ねてくるところから始まる。
 
二人の会話から久蔵の落ちぶれたワケがわかる。旦那に土下座で謝らせるなんて、大した幇間だ。
富くじを買って寝てしまい、火事になるところはいつもと同じ。
近所の若い衆に教えてもらい、世話になった芝の旦那の所へ駆けつけて、出入止めは解消される。
 
旦那のお店はすぐに風下になり、てんやわんやの騒ぎだが、
火事見舞いのところはサラッと。帳付けや、酒が届くところはない。
 
届いている酒を、番頭拝み倒して飲み始め、
店の若い衆に何杯も注がせて酔っ払って寝てしまう。
 
二度目の火事になり、
旦那に自宅が火事だと言われ、また一散に浅草目指して駆け出す。
 
その時に言われる、
何かあったら他行っちゃあいけないよ、必ず戻っておいで。
というのは、同じ。
 
家に戻った久蔵は、丸焼けを確認してすぐに引き返す。
数日後、旦那は奉加帳を作ってくれて、
これを元に住まいをなんとかするように言われ、
方々のお得意に奉加帳を持って歩くと、なにがしかの寄付が集まってくる。
 
その足が湯島に向かった時に、富くじの突きどめに出会う、という流れ。ここからは、変わらない。
 
久蔵の酔態や富に当たったところな、ど全体に笑いが多い作り。
いよいよ冬の噺のシーズン到来。またこれからも聴けるかな? 
 
打ち出して外へ出てみたら、季節外れのゲリラ豪雨か?と思うほどの土砂降りだった。
生暖かい、妙な天候の夜。