「税金」こそ国民の信頼のバロメーター | 伊予の経営コンサルタントのブログ

こんにちは! ビジネス力向上トレーナーのみのりんです!!


今日も早速お題にいってみましょう。本日付日経新聞朝刊3面、「インドネシア『改革』選択 次期大統領にジョコ氏」という記事から思うところを書いていきます。


記事の内容ですが、ユドヨノ大統領の後任を決めるインドネシア大統領選挙で、庶民派とされるジョコ・ウィドド氏が激戦を制し、次期大統領に決定したことを伝えています。


記事ではほかに、ジョコ氏がジャカルタ州知事時代に日本の円借款事業で地下鉄建設を推進したことなどを紹介し、我が国にとってインフラ整備の投資チャンスになるというトーンで伝えています。このあたりはいかにも日経らしいですね。


現状、インドネシアのような新興国は自国でインフラ整備を行うことが難しい状況にあります。なぜかというと政府にお金がないからです。そのあたりを数字で確認してみましょう。


以下は、ASEAN主要国のGDP構成比、ならびにGDPに占める政府歳入の割合です。


  インドネシア タイ ベトナム マレーシア
個人消費 56.0% 53.5% 68.9% 50.1%
政府支出 9.4% 13.3% 6.8% 13.9%
設備投資 32.7% 28.2% 30.4% 26.2%
歳入対GDP比 15.8% 20.2% 25.2% 21.0%


これを、欧州先進国および日本の数値と比較してみましょう。


  イギリス ドイツ フランス イタリア 日本
個人消費 66.5% 57.6% 57.6% 60.0% 61.0%
政府支出 21.4% 19.4% 25.1% 20.6% 20.7%
設備投資 13.8% 17.5% 18.7% 17.6% 21.6%
歳入対GDP比 41.1% 45.3% 51.5% 47.6% 34.7%


特徴として言えることは、

・政府支出(つまりインフラなどの公共投資)の割合がASEAN諸国は総じて低い

・GDPに占める政府歳入の割合が、ASEAN諸国は総じて低い

ということです。


ここから導き出されるのは、

政府が国民から税金を取れていない→政府にお金がない→だから公共投資ができない→だからインフラ整備ができない→だから外国資本に頼る・・・という構図です。


ASEAN諸国で徴税率が低い理由はいろいろあると思いますが、煎じ詰めれば、「国民が政府を信頼してない」というところに行きつきます。集めた税金を役人や政治家がちゃんと公共の福祉に使ってくれる、という信頼感がなければ高い徴税率は実現できないのです。


国家国民の成熟度は、意外にもこんなところに表れるのですね。その意味では、日本の歳入対GDP比34.7%という数字はなかなか示唆的です。ASEAN諸国よりも高く欧州より低いということは、国家と国民の信頼関係もまたASEAN以上欧州未満というところでしょうか。日本の場合は税金を取れない分国債という形で国民から借金して資金調達しています。国民からしてみれば、「税金の使い道は信用できないけど、貸した金を返してくれるくらいの信用はしてやってもいい」ということでしょうかね。


いずれにせよ、国家の成熟度を測る指標として、この歳入対GDP比に注目してみるのは面白いかもしれません。


それでは、また!!


※データ出所

https://www.cia.gov/library/publications/the-world-factbook/rankorder/2221rank.html?countryname=Indonesia&countrycode=id&regionCode=eas&rank=190#id