先ずは、この場を借りて読者の皆様へお詫びします。暫く書き込む暇がなく、再び書き込みしようと思ったらIDを紛失、書き込まれないまま、長い間時間が経過いたし、申し訳ない、、、やっと、書き込みできまする。ゴメンなさい!
さて、今回は小生が渡米を始めた1970年代にアメリカでLIVEを見て物凄く衝撃を受けた人に付いて書いてみたい。
既に、故人にはなっているのだが、確か、5回目の渡米をした1976年の事である。この時はNAMM(全米楽器ショー)の為に渡米していて、帰りにNY経由でロンドンに行こうと思っていた。そして、何気なく買った音楽専門誌で【MR PAUL BATTERFIELD】の記事を見つけた。その中に彼が出演するBLUES FESが、メンフィスで行われ、他には、B,B KINGや、BUDDY GUY、など豪華な出演陣の名前が並んでいた。よし、これは、観に行くしかない!そう決めて、エアーチケットの変更とホテルの予約をした。
三日後に飛行機に乗りロスアンジェルスから一路メンフィスへと夢が膨らんだ、、ところがである、出発当日に、珍しく落雷を伴った大雨になり飛行機は欠航になった、、、やむなく、ホテルへ逆戻りすることに。
BLUES FESは翌日から二日間の日程で開催される予定なのだが、トリであるPAUL氏は夜の出演と言うことで
安心していた。翌日再び空港に、ところが、前日のフライトキャンセルのせいで、小生が搭乗出来る機が夕方にしかないと言う、仕方が無いそれで行くかと乗り込んだ、、メンフィスに到着は夜の7時過ぎになった、慌てて、ホテルに直行、荷物を預け、大急ぎで会場へ、ところが、TAXIが渋滞の為会場に着いたのが9時近くになっていて、既に最後のセッションが始まっていた。すでに、Paul氏のステージが終了して、B.B.KING、BUDDY GUY、MASHAL TAKERなどと混ざって、其処にはPAUL氏の姿が有った、到着後、30分でFESの一日目が終了、、、肩を落として、、帰りにビールストリートに寄った、沢山のBLUES CLUBの看板に奇跡の様な
看板が目に入った、、明日、PM9.00 Paul Baterfield出演と有ったのだ、、ウォ~!これは絶対に神の思し召しだ~!そう思った、足取りも軽く夕飯を食べに、この日は張り込んでTボーンステーキにした。夕食後、先ほど見つけた看板の店にライブを観に店内へ、、バーボンソーダーを注文、気分良く二杯目に入ったその瞬間、カウンターに座ったその客の顔を見て思わず叫んだ、、、そこには、Paul氏御本人が居たのだ
何たる幸運、、気が付くと彼の処に行っていた。(あの~失礼ですが、貴方の大ファンなんです。握手して下さい。)そう言った、すると(君は何処から来たの?)(東京から、貴方のライブが見たくて来ました)そう告げると、驚いた顔と、優しい笑顔で(へ~日本からなんだ~、嬉しいね、俺のファンが日本にも居てくれたなんて)そう言うと隣に座れと言うので、もちろんと言って席に置いたカメラが気になり戻った、、、既に、、カメラは無くなっていた、、、愕然とした、、その様子を見ていたPaul氏が、(どうしたの?)(あの~どうも、カメラが盗難にあったようです)そう言うと直ぐに、カウンターの中に居た支配人に警察を呼ぶように指示してくれ、そのまま警察が来るまで傍で心配な表情で小生を慰めていただいた。その後、間もなく警察官が登場、、折角の時が、悪夢に、、、そのまま、パトカーで警察へ、、パトカーに乗り込む際に、Paul氏が(明日の夜のSHOWは僕が招待するから観に来てね)とそう告げられた、、なんと言う優しい人なんだ、、、涙が出そうになった。
翌日の事、警察から連絡が入り、犯人が捕まった、そしてカメラも無事に回収された、一安心である。其の夜、颯爽とライブに繰り出した。お店に入るなり支配人が出迎えてくれ、一番前のテーブルに案内された。(今夜はMr Paul Battefieldの招待です。飲み物でも食事でも全てフリーです。最後までSHOWを楽しんでください)そう告げられた、、、なんと言う光栄な事だろう、、、暫くするとShowが始まった。バックのバンドはマイクブルームフィールドのギターではなかったが素晴らしいギターリストだった、そして何より驚いたのはドラムスはバディマイルスだったのだ、、、昨夜は後ろだったので、確認不能だった、だが今夜は一番前で見れた、、嬉しさで最高の興奮状態になった。思う存分楽しませて頂いた。そして、SHOWが終わって御挨拶に楽屋に伺った。手土産に持ってきた扇子を渡し感謝の意をお伝えした。それから、何回も彼のライブにお伺いした。小生がギタービルダーと知って、エルビンビショップ氏や沢山のギターリストを紹介して頂いた。
忘れもしない1987年の6月、それまで彼は長いこと持病の糖尿病と闘い、そして復活喜んで居た矢先の事
彼が亡くなった。。。死因は麻薬の中毒死、辛かった、、、あんなに、優しい人が、、、天国の彼に今でも小生は感謝している。。。有難う御座いました。Mr Paul Batterfield!