今日はカミさんの誕生日。
本来なら家族一緒に過ごしたいけどオレはベッドの上。
何だか申し訳ない気持ち。
今年の1月
オレが癌かも知れないと告げた時、彼女は取り乱したりもせず冷静に受け止め「大丈夫。パパは大丈夫」と何度も言って励ましてくれた。
それが根拠のないものでもカミさんが言うと不思議に「そうなんだ」と安心し納得してしまう。
それでも転移が見つかった時はやっぱり2人とも落ち込んだ。
ただの炎症であって欲しいと願ってたし手術が終わればゴールだと思ってたのが手術してからがスタートになってしまった。
その時カミさんはボソッとこう言った。「やっぱりね、ずっと幸せすぎたから・・・ いつかこういう日が来るって・・・ 何となく思ってた」
その言葉を聞いたのは2度目。
最初は震災の時、家を離れてカミさんの実家へ避難する時だ。
荷物を車に積み込み出発する際、2人で住み慣れた家を眺めてた。
「もしかしたら、もうココには帰れないかも知れないな」とオレが言った。
原発が爆発してどうなるかわからない時だった。
その時カミさんが言ったのは
「大丈夫。今まで幸せだったから平気だよ」
あの日から5年。
また同じような言葉を言わせてしまった。
情けない亭主でごめん。
「治せば良いんだよ」
そうだね。
オレは治す。
術後1週間は毎日病室に来てくれた。
何度も手を握り何度も笑わせる。
何気なく流れていくカミさんと2人だけの時間。
なんて良い女なんだろうと何度も見惚れる。
「パパは目が悪いんだって」
そんな事ない。
でももしそうだとしても自分の嫁が世界一良い女だと思い込んでる旦那って幸せだよね。
ママ 誕生日おめでとう&その全てにありがとう。
一応カミさんのプライバシーのためにわかりにくい写真を。
ねっ?
良い女でしょ?