(5年生の話)
うーちゃんは、
ひどい拒食期から
15歳になった現在に至るまで、
いろいろな物を
凍らせて食べるが好きです。
命の危険があるくらいの痩せのとき、
病院で処方された栄養剤(ドリンク)のエネーボも
いつも冷凍して食べていました。
ひどい痩せのときは、
手を触るといつでも氷のように冷たかったので、
そんなうーちゃんが
ぶるぶる震えながら
わざわざ冷凍したエネーボを食べている姿は
とても痛々しかったです。
固く凍ったエネーボを、
菜箸やフォークなどで
うーちゃんは一心不乱に
つつきました。
ガッガッと音を鳴らせてつつき続け、
サクサクの状態にしていました。
全てをサクサクの状態にするまで
決して途中で食べたりせず
その作業を続けていました。
(この粉々になったエネーボを
今から食べることができるんだ)
と思ってうーちゃんは少しワクワクしている、
そんなふうに私には見えました。
そんなうーちゃんを見ていて
いろいろな気持ちが交錯しました。
うーちゃんが
少しでも楽しんで食べてくれるのなら
それでいい。
安心して食べられる物が一つでもあって
よかった。
でも、体をことさら冷やしてしまっては
貴重なカロリーが体温を保つことに
使われてしまう。
それでうーちゃんは大丈夫なのだろうか。
それに、
おいしい物はもっと他にいっぱいあるのに、
エネーボしか食べる楽しみがないなんて。
本当はあんなものがおいしいはずがない。
5年生だったら、お菓子だってアイスだって、
ハンバーグや唐揚げだって
たくさん食べられるはずなのに。
どうしてうーちゃんは
こんなふうになってしまったのか。
拒食症のきっかけになる
ダイエットを始める直前、
おやつに作ったサンドイッチを
嬉しそうに頬張ったうーちゃんの顔が
浮かんできました。
あんな笑顔は
もう見ることができないかもしれない。
うーちゃんが楽しみを感じていたとしても、
やっぱり私は
目の前のうーちゃんが
不憫でなりませんでした。
(画像のエネーボは捨てられずに取っておいた最後の一本です。うーちゃんを救ってくれたので、飲まなくなってからも、どうしても捨てられずに取ってありました)
