(5年生の話)



拒食症で病院に通うようになり

少し体力が戻ってくると、

うーちゃんは

ひどいこだわりを見せるように

なります。


せっかく戻ってきた気力と体力が

私の予期せぬおかしな方向に

向かっていったのです。




うーちゃんのこだわりの一つに

「ヨーグルトの食べ方」

がありました。



自分の許可食に

初めてヨーグルトを加えたときから

そのまま食べることはせず

冷凍して食べていました。



当初は

脂肪0のプレーンヨーグルト1カップを

容器ごと冷蔵庫の冷凍室に入れて凍らせました。


そしてカチカチになったヨーグルトを

箸でつついて細かくしてから食べていました。


濃いエネーボと違い、

凍ったヨーグルトは水分が多いからか

ちょっとやそっとでは

箸がささりません。


力いっぱい箸をさすので、

うーちゃんは

我が家の箸を

片っ端から折ってしまいました。



家族個人個人に箸を買っても

勝手に使われ

すぐに折られてしまうし、

片方だけあっても使えません。

結局、

うーちゃんに折られてもいいように

全て同じ色の5膳セットなどの箸を

買い足すようになりました。



うーちゃんはフォークも使いました。


次々にフォークも曲げられました。


気に入ったフォークが曲げられたときは

悔しくてそのまま使ってみましたが、

違和感がありすぎて使えず

結局捨てました。



うーちゃんは

ヨーグルトを箸やフォークで刺しているとき、

一心不乱でした。

ヨーグルトを食べ始めた頃には

エネーボをやめていたのですが、

エネーボを刺しているときよりも

格段に大変そうだったにもかかわらず、

決して私に手伝いを頼みませんでした。


それどころか、

この様子も私は近くで見た訳ではなく、

遠目で見ただけで、

その作業は深夜、家族が寝始める頃、

リビングダイニングのテーブルで

誰も寄せ付けずに行っていました。


この作業が始まると、

近くを通るだけでも

あからさまに嫌な顔をされ

少しでも目が合うと

「何?なんか文句ある?」

「何のよう?」

「ほっといてよ!さっさと寝ればいいじゃん!」

と矢継ぎ早に文句を言われるので

次第に夜なると早々に

うーちゃんにリビングを明け渡すように

なってしまいました。



まだこの頃は

たとえ冷凍でも

ヨーグルトを食べてくれるなら嬉しい、

リビングを占領されても

うーちゃんが食べてくれるならいい、

何本箸を折られようとも

食べてくれさえすればいい、と

私も妹のゆうちゃんもパパも

うーちゃんの行動を見守っていました。