一 | 月の下ポエム

あどけない笑顔の裏側で

飼いならされたもう一人の僕は

時が経って、再び心から笑える日を

その場所から ただ 待っていた

眩い夢を見るばかりの人生だった

楽しげな会話

チャーミングな口元

品のある指先

知らず知らずのうちに

思い描いた未来を

夢の中のプールサイドで演じている


突然だったのは 随分前のことで

夢から醒めた もう一人の僕は

喉の奥から出る膿栓のように

それを嫌ったのだ

「普通ではなくなったのだよ」

ある男が笑いながら言った

よかれと思って 履いていた 緩めの靴が

僕の全てのバランスを崩していたのと一緒で

普通では考えられないスピードと組み合わさった

崩れたバランスによって

それを引き寄せ始めるのだった

普通でいられなくなったのは「個」を意識した結果であって

心が病んでしまったのではないということ

私達は「個」の中の「個」である

それを「生」とも「死」とも言う

人は自分では気づかないうちに

「個」の中で「個」を演じてしまう

一つの世界で

いつの間にか忘れてしまう

色々な場面で 一つになることを

求め 努力し

私達は感動を手にする

僕はプリンの中の卵

私はスイカの中の種

彼はテレビの中の半導体

恋人は山の中の一輪の花

我々は地球の中の人間

人間は宇宙の中の・・・

答えは「一」の中

そこから答えを取り出すには

「一」をよく知ることだ