とても寒い学校帰りの道

じゃ、またねっ てさ

お互い笑って手袋の手を振った

あれが最後になってしまったけど

そんなあいさつでよかったのかな

 

 

 

 

入学式で初めて声をかけてくれた時

恥ずかしくて無関心な態度したけど

友達一人もいなかったから

ほんとうはとても嬉しかった

 

 

 

先生に怒られるからって

宿題をいっぱい写させてもらったけど

一度もありがとうって言わなかった

今さら言っても遅いよね

 

 

 

 

休み時間のドッジボールの時

いつも近くにいたから狙ったけど

いじめるつもりじゃなかったんだ

でも、ごめんね

 

 

 

放課後の校舎の窓から

いつも運動場を見ていたね

知ってたよ

あの子のことが好きだったんだよね

ボクもいっしょだよ

 

 

 

 

これからは学校の帰り道

誰とも一緒に帰らないって決めたんだ

二度と会えなくなるのが嫌だから

じゃまたねってウソつかれるのが嫌だから

 

 

 

あのとても寒い冬の朝

みんなは泣いてたけどボクは涙が出なかった

 

 

借りたままボロボロにしてしまった

マフラーを返そうと何度も呼んだけど

君はどこにもいなかった

 

 

あのとても寒い冬の朝

みんなは泣いてたけどボクは涙が出なかった

 

 

またひとりぼっちになったボクは

神社の階段を登りながら思うんだ

ぼくたち本当に友達だったのかなって・・・

 

 

遠い所へボクもきっといくよ

とても寒い冬の朝に

毛糸のマフラーと手袋付けて、会いに行く

だからまだ、さよならは言わない

 

 

 

 

※私が中学生の時に書いた詩です