その春、めでたく高校生になった

何がめでたいのか

私の頭の中がおめでたかった(笑)

 

 

 

東京にいる姉が入学祝にとブレザーを買ってくれることになった

可愛い弟に大人っぽい恰好をさせたかったのだろう

一緒に田舎の最先端のブティックへ行った びっくりおいで

 

当時まだ私のファションセンスは睡眠中だった

いや、シベリアの草原で冬眠状態だった

だって丸坊主に当時の中学生に流行りのラッパズボンですよ

ベルトはエナメル、蛍光色の靴下にトレーニングシューズ

 

今考えてもおぞましいわブー

 

 

そこでこの感覚で中学を卒業したばかりの男の子に

服を選ばさすとどうなるのか

 

 

ハハハッ

ダブルの紺ブレに

胸ポケットにアイビーエンブレムをトッピングしてもらいますたぁ

笑い泣きおいで笑い泣きおいで笑い泣きおいで

 

 

おお、おぞましさの極地じゃ

 

 

 

何がおぞましいって、ご本人がそのおぞましさに気づかず

最先端のファッションと自慢たらたらでいることだった

もちろん

高校生になって人生初デートもこれで行きました

ただし、下半身は黒の学生ズボン

恥ずかしいけどちょっとだけ想像してみてください

丸坊主にダブルの紺ブレ、黒のラッパズボン

胸には光り輝くエンブレムチョキラブラブ

 

 

ああ、死んでしまいたいわ 十字架

 

 

 

えへん、

それでは本日の本題に入ります

 

 

えっーポーンDASH!

『16歳の衝撃の告白』って紺ブレの話じゃないの~

 

ってあせる

 

バカをおっしゃちゃいけませんぜ、ダンナ

16歳になって大人の仲間入りをしたつもりの

田舎の少年が何を考えるのか

 

 

 

 

(* ̄▽ ̄)フフフッ♪

♬~ 大人の階段を昇る ♬~

 

NO, NO,  NO

冗談言っちゃいけないよ

この目まぐるしい世の中

階段なんか昇ってたら間に合いません

 

今や核の廃棄問題は世界を悩ましている急務なのです

この有り余る、またふつふつと湧き上がる

性という核爆弾の廃棄処理ですよ

 

 

頭のヘヤ―も伸びてスポーツ刈り

16歳の少年がダブルの紺ブレを着れば行くところはひとつ

 

大人の世界の入り口

 

じゃん!ラブラブラブ

 

成人映画ですやん

 

 

 

 

誠に誠に恥ずかしいけどちょっとだけ想像してみてください

スポーツ刈りにダブルの紺ブレに学生ズボン

大人になったつもりで

成人映画館に入ってゆこうとするニキビだらけの少年

 

私が警官なら、ここで射殺しますね

こんなおぞましい生き物が他にいます?

 

 

 

ハハハッ

この奇怪な生物が券売所で言うんです

 

『大人一枚ください』

 

いいですか

あーた、成人映画を見に行ってるんですよ

どこに大人一枚っていう馬鹿がおる?

 

 

はいはいはい

はいチョキここでーす

 

 

私、馬鹿という不治の病を患ってるんですね

 

 

 

 

初めて見た成人映画の題名

今でも忘れられませんラブ上差し

 

化け猫色地獄

 

 

ね!

私の16歳のチョイスって抜群でしょ

 

ぶーぶー ぶーぶー ぶーぶーDASH! ぶひぃ~

 

※ここで映画関係者にお願い

怖いホラーとエッチな裸は一緒にしないでね

肝心な時にトラウマで縮んじゃうでしょ

 

 

 

(;´д`)トホホ

ああ、穴があったら入りたい

穴を探してはや半世紀

恥の大きさを似合うぐらいの穴もなし

 

 

東海の小島の磯の白砂に

我泣きぬれて蟹とたはむる

 

 

蟹さんは隠れられる穴があっていいな