著者:田坂広志
発行:PHP研究所/ 2007年5月 / PHPビジネス新書
ジャンル:ビジネス
「社会起業家フォーラム」などを運営される田坂氏の著作です。
なるほどと、感じるところが次々と、現れます。
著者の田坂氏は、たいへん魅力をもった文章を書かれる人だと感じました。
目次
第1部 「個人シンクタンク」の時代が始まる
第1話 プロフェッショナルは「個人シンクタンク」へと進化する
第2話 なぜ、個人でも「シンクタンク力」を身につけることができるのか
第3話 なぜ、プロフェッショナルは「進化」するのか
第4話 これから、プロフェッショナルの「能力」は、次々と進化していく
第2部 「個人シンクタンク」への進化 六つの戦略
第1話 「コンセプト・ベース」の戦略
第2話 「パーソナル・メディア」の戦略
第3話 「プロフェッショナル・フィード」の戦略
第4話 「アドバイザリー・コミュニティ」の戦略
第5話 「ムーブメント・プロジェクト」の戦略
第6話 「パーソナリティ・メッセージ」の戦略
終話 プロフェッショナルにとって「最高の戦略」とは何か
謝辞
プロフェッショナルとしての真価を目指す読者のために-自著を通してのガイド
共感した箇所のご紹介です。
まずは、背表紙から。
「「腕を磨く」だけでは活躍できない時代が始まった。(中略) プロフェッショナルは、ビジョン力やコンセプト力、メッセージ力やムーブメント力などの「7つのシンクタンク力」を身につけた「個人シンクタンク」へと進化しなければ、活躍できない。(中略) 本書では、ネット革命とウェブ2.0革命の「6つの革命」の本質を解き明かし、それらの革命を"追い風"とする「進化のための6つの戦略」を語る。」
本文からです。
「自分の業界で「これから何が起こるのか」の未来を予見し、
自分の企業が「これから何をめざすのか」のビジョンを描き、
自分の部署が「これから何を為すべきか」のコンセプトを語る。」(18頁)
「「知識社会」とは、「知識」が価値を失っていく社会である。」(42頁)
「プロフェッショナルの持つ「職業的な智恵」とは、単に、スキルやセンス、テクニックやノウハウといった「技術」ではないからである。
では、「職業的な智恵」とは何か。
「技術」+「心得」である。」(51頁)
「(その理由は、)「サーチ」という行為は、極めて「目的意識的」な情報入手の方法であるのに対して、「ウオッチ」という行為は、「方向感覚的」な情報入手の方法だからである。言葉を換えれば、「サーチ」は、「この情報を入手したい」という目的が明確な方法であり、「ウォッチ」は、「この場所から何かの有益な情報が得られるかもしれない」という方向感覚を大切にする方法である。
そして、プロフェッショナルがネットを「ナレッジ・ベース」にするとき、この「方向感覚」を磨いておくことが、極めて重要になってくる。」(66頁)
「「個人シンクタンク」をめざすプロフェッショナルは、ただ、世の中にある情報や知識を、収集し、整理し、編集するだけでは、社会から期待される役割を果たせない。
ネットの世界に溢れる無数の情報、その「情報洪水」の中から、トレンドを掴む、大局を感ずる、エピソードを味わう、物語を感じる、といった能力を発揮して、初めて「シンクタンク」としての役割を果たすことができるのである。」(68頁)
「(すなわち、)優れたプロフェッショナルから、「ノウハウ」や「智恵」を学ぼうと思うならば、そのプロフェッショナルのメッセージやビジョン、コンセプトから、断片的な「スキル」や「テクニック」を学ぼうとする姿勢では限界がある。何よりも、そのプロフェッショナルの「仕事のスタイル」や「人生の歩み方」、それらを含めた「人物の全体」から学ぼうとする姿勢が不可欠である。」(76頁)
「(では、)「共感」とは何か。
それは、決して、相手の主張や考えに、表面的に「賛同」するということではない。
それは、相手の主張や考えが、「その人にとっての真実」であることを、深い敬意を持って受け止めることである。」(84頁)
「「ネット革命」によって「パーソナル・メディア」を持つことは誰にでも容易にできるようになったが、そのメディアを通じて、定期的・継続的にメッセージを発信し続けることは、たとえ短いメッセージであろうとも、大きな努力が求められる。
しかし、このことは「苦労が多い」ということを述べているのではない。
「腕を磨ける」ということを述べている。」(89頁)
「(従って、)「個人シンクタンク」のパーソナル・メディアの戦略においては、まず「自分の意見や主張を載せる」ことから始めることが、かならずしもベストではない。
むしろ、「読者の役に立つ情報や知識を整理して載せる」ことから始めるのが、最善策になることが多い。」(91頁)
「「メッセージ送信」というと、多くの人は、「自分の意見を、いかに説得力を持って主張するか」を考える傾向にあるが、実は、メッセージ送信においては、「自分の意見」を直接、強く主張するよりも、「自分が共感する意見を紹介する」という方法が、結果として、柔らかな説得力を持つことが多いのである。」(93頁)
「真のプロフェッショナルとは、他のプロフェッショナルの作品を鋭利に批判することで、自分を際立たせようとする人間ではない。他のプロフェッショナルの作品に対する敬意を失わず、他の作品から良き部分を学びながら、自分独自の個性的な作品を創り上げようとする人物のことである。」(98頁)
「では、「心の動く言葉」とは何か。
それが「相手を感動させる言葉」でないとすれば、どのような言葉か。
「智恵の宿った言葉」である。
それを読んだ瞬間に、大切な智恵を感じ、何かの気づきが訪れ、深く考え込み、心が大きく動く、そうした言葉である。」(106頁)
「多くの優れたプロフェッショナルが、なぜ人間としての謙虚な姿勢を身につけているのか、その一つの理由は、プロフェッショナルとしての修業を通じて、この言葉の恐ろしさが分かってくるからである。「自分はまだ未熟者ではないか」との自覚が、自然に謙虚さを生み出すのであろう。」(124頁)
「(では、)メンバーに「共感」するとは、何か。
コミュニティのメンバーに対して、自ら深く「共感」するとは、いかなる意味か。
ここでも、最も大切な心構えを述べよう。
深い「縁」を感じること。
その「縁」を大切にすること。」(142頁)
「(もとより、)いま、我々の直面する問題を解決するために、深く「考える」べきことも数多くある。しかし、一方で、いま、この社会において、我々の「共感力」「想像力」「物語力」などの「感じる力」が衰えていることが、様々な問題を生み出していることも事実である。」(180頁)
心に響いた言葉は、「求められている」人ではなく、「活躍できる」人材になれ、ということでした。
ある程度インターネットの知識のある方なら、この本は容易に理解できます。
「Web 2.0」時代を生きる、我々の世代向けの内容になっています。
追記:2008年4月に一度、ご紹介した本です。
今回読み直したのをきっかけに、大幅に内容を改めました。
以前の記事は、これを換わりにして、削除します。
プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる (PHPビジネス新書)/田坂 広志

¥840
Amazon.co.jp
生かして頂いて、ありがとう御座位ます。
最後に、あなたの貴重な"数分"を募金のために使わせてください。
☆クリック募金★
http://www.dff.jp/
http://clickbokin.ekokoro.jp/
ありがとうございます

