『豆大福と珈琲』(評価☆☆☆☆★) | 遠近法で描く中国 -2nd Season-

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

著者:片岡義男
発行:朝日新聞出版 / 2016年9月 / 単行本
ジャンル:短編小説

 

<目次>

 

豆大福と珈琲

 

深煎りでコロンビアを200グラム

 

鯛焼きの出前いたします

 

この珈琲は小説になるか

 

桜の花びらひとつ

 

 

小説とはいえども、豆大福を菓子皿に乗せて、ナイフで切ってデザート・フォークで食べる日本人を描けるのは、片岡義男氏以外、存在しないとも思える、ファン期待どおりの片岡ワールドを魅せてくれる、珈琲を主題とした短編5篇による小説集です。

 

素敵な女性をうしろから、その多くは階段やエスカレーターから、描きはじめて、髪のつくりを褒めて全身の美しさを表現していく定番コースが健在だったり、

両親が仕事でアメリカに移住することになり、父親が7歳の息子に発する言葉が「きみも来るかい」で、少年の応えが「いきません」なんて、心地よいシーンも満載です。