『また一歩、お客さまのニーズに近づく』(評価★★★★☆) | 遠近法で描く中国 -2nd Season-

遠近法で描く中国 -2nd Season-

片手にピストル 心に花束 唇に火の酒 背中に人生を。 

副題:会社がみるみる強くなる
著者:大久保恒夫
発行:かんき出版 / 2005年1月 / 単行本
ジャンル:ビジネス、経営

経営コンサルタントとしてユニクロ、良品計画(無印良品)の業績回復に貢献した大久保氏の著作です。小売業に携わる人には必読でしょう。


[目次]

まえがき

1章 経営者は現場を動かせ
2章 すべてはお客さまのために
3章 マネジメント・レベルを上げる
4章 スピードを常に意識する
5章 集中は力なり
6章 差別化して勝つ
7章 課題は情報のシステム化と商品開発
8章 現場を動かすマネジメント十カ条
 一条 仕事の価値を高める
 二条 自分で考えて実行させる
 三条 仕事が簡単にできるようにする
 四条 優先順位をはっきりさせる
 五条 具体的な話をする
 六条 成果をはっきるわからせて誉める
 七条 どんどん誉める、失敗しても誉める
 八条 情報をオープンにする
 九条 その場で直ちに意思決定する
 十条 現場を把握し理解する

まとめ 最後のメッセージ


共感した箇所のご紹介です。
「(また、)徹底力を高めるために「5Dを覚えろ」という運動もやりました。
 5Dとは「元気を出せ」「声を出せ」「気持ちを出せ」「スピードを出せ」「知恵を出せ」。五つの「出せ」つまり5Dです。」(20頁)

「マネジメント・レベルとは、経営トップが学者のような理論的に高度なことを言うのではありません。トップと現場とがどれほど情報を共有し、」コミュニケーションを密にしているか、頭脳からの命令で瞬時に手足を動かすことができるか、ということなのです。」(23頁)

「組織の上下左右ですべての情報を完全に共有し、本部の指示やトップの方針を自分の頭で直ちに具体化して行動に移せる人間・・・。つまり「作業員」から「商人」へ、すべての従業員が変身しなければなりません。」(34頁)

「お客様が買いたい商品が目立って、売り込まれていて、自分が欲しい商品があれもこれもいっぱいで並んでいれば、お客様は、この店は品揃えが豊富だ、と感じてくださいます。それこそが、もっとも活気のある売り場なのです。」(39頁)
「売れ筋商品をアピールして、結局は品数が減っていっても、お客様にとっては、自分の欲しい商品がアピールされていて、その中から選べる状態になったので、「品揃えが良い」と言われるようになったのです。」(42頁)
→ユニクロの再建を例にしています。

「コストとは、お客様に満足していただくための、人的・物的活動にかかる費用である」(52頁)

「「小売業の仕事は単調で、喜びが少ない」
 と感じている人が意外に多いようです。
 なぜでしょうか。それは、売り場の人たちがお客様志向をしていないからです。売り場で何が売れているか、何が品切れしているか、お客様が何を求め、何に不満を感じているかへの関心が低すぎるのです。」(59頁)

「経営幹部たちは会議が好きですが、役にも立たない会議ばかりしていると、現場とのギャップは広がるばかりです。問題点を会議で解決することはできません。会議では問題点が把握され、対応策が決定され、それを現場で具体的に実行してその結果が報告される。そのようにして、現場の問題が少しずつ解決されていくのです。」(71頁)

「正しい方針を打ち出すためには、まず、現場の問題点をすべてオープンにしなければなりません。問題点こそ、素早く正しく報告される必要があります。そこでオープンにされた現場の問題点を、全社を挙げて解決していくのです。」(72頁)

「ユニクロではこれを
 「作る人が売ることを考え、売る人が作ることを考える」
 という言葉で表現しています。互いに相手の領域に踏み込んでオーバーラップすることによって、情報を共有するのです。」(75頁)

「多くの会社では、商品部は自分用の帳簿を作ってみていて、販売部はまた別の帳簿を作って、お互いに別の帳簿を見ています。それでは話があいません。売り場は一つなのですから、互いに共通する帳簿を開発して、立場の違う人たちが常に同じ帳簿を見るようにします。そこから、問題点を見つけて、手を打って、その成果を確認するのです。」(77頁)

「もう一つ重要なのは、両者の側からともに、意思決定ができる人たちが出席するということです。意思決定ができない人たちが話し合っても、
 「それは上司に確認してから決めます」
 ということになって、スピードは上がらないし、何も決められません。」(77頁)

「売り場や倉庫にある在庫を、できるだけ早く、たくさんのお金に代える方法を考えなければ、商売は成り立ちません。売り場の商品がお金に見えてくれば、つまりサラリーマンや作業員ではなく、商人の目で見られるようになれば、在庫管理に対する関心も変わってくるはずです。」(136頁)

「お客様のニーズに合った商品を作るために、もっとも安く品質の良い素材・原材料はどこにあるのか、それをどこで誰に加工してもらうのが一番良いか、物流はどうすべきかといったことを考えるのが、バイヤーの仕事なのです。」(188頁)

「抽象論で話をして、自分の行動に移すのは現場の仕事だとするのは、責任逃れにほかなりません。」(203頁)

「今まで多くの企業の経営改革を実行してきましたが、成功のためのポイントがいくつかわかってきました。それは次の三つです。
 1)組織のすべての人がお客様志向をすること
 2)計画や書類の作成よりも、現場の人の行動を変えることを重視すること
 3)大きな成果につなげるには、集中することとスピードを上げること」(214頁)


営業職をしていたときに、チェーンストア業界ともお取引がありましたので、興味深く読みました。
小売業に特化して書かれていますが、それ以外の業種でもヒントはたくさんあります。
著者がまえがきで述べられているように、大切なことは、繰り返して何度も書かれています。


また一歩、お客さまのニーズに近づく―会社がみるみる強くなる/大久保 恒夫

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