その昔 亡き伊丹十三監督の映画に
「タンポポ」という映画があった
当時から様々な視点で撮られる映画で
度肝を抜かれるものが多かった
「タンポポ」はざっくり言えば
グルメ映画である
今みたいにグルメがもてはやされる
時代ではなかったけれど
食に対する伊丹監督の考え方は
今でも言いえて妙である
人はどんな時でもその欲に
取りつかれてしまうもの
その中でも「タンポポ」は
縦軸にラーメン屋を再建する人に
手を貸す人々の話があり
横軸にいくつかのエピソードがついている
その中でも印象的なのは
安アパートに親子5人で住んでいる家族
奥さんはもう危篤状態で危ない
そこで夫は言う「子供たちのために飯を作れ!!」
何を言うと駆けつけた隣近所は言う
しかし奥さんはゆっくり起き上がり
台所へ行くとフライパンを取り出し
チャーハンを作る
とても危篤の人とは思えない
そして子供たちがおいしそうに
食べているのを見て そこで果てる
泣きながらチャーハンを食べる家族
こんなにはっきり覚えているあのシーン
で、大変前置きが長くなりました
今朝の朝ドラ
それぞれの夫が亡くなって
心がボロボロになってしまいそうな女たち
そんな時に3人だしたことは
食べることだった
義姉は屋台でどぶろくをあおり
母は家の隅で甘いものをほおばる
そして主人公はおいしいものは一緒に食べる
と約束した亡き夫の面影を
となりにおいて思い出の焼き鳥を食べる
それが主人公の心を取り戻させ
再起のカギになっていく
ああ、ドラマはいつになっても
食べ物と人の心をつなぐ手法は
鉄板なのだと思う
今夜何食べようかな・・
っとこれは別ドラマでした(笑)