この歳になっても 好き嫌いが多い
それはいくつになっても
ダメなものはダメで
思いがけなく食べるようになったものもある
今朝の朝ドラでニンジンが食べられない子に
家政婦さん(今でいうお手伝いさん)が
工夫と言葉で魔法をけて食べさせていた
それまではちゃぶ台の上に皿に乗ったニンジンを
恨めしそうに眺めていた姿に
昔の自分を見ているようだった
幼稚園の頃 キュウリが食べられない私
共稼ぎの両親の代わりに祖母が
毎日お弁当を作ってくれていたのだが
ある時 たぶん他の弁当に入れるのにまぎれて
私の弁当にキュウリが入ってたことがある
幼稚園はミッション系の幼稚園で
しかも痰飲の先生はシスターだった
「食べるかで返しません(ーー」
冷ややかな言葉と共にもう誰もいない教室で
弁当箱の隅にあるキュウリをにらんでいた
1時間も経っただろうか
ふと祖母はどうしているだろうかと思った
幼稚園はバス停や電停まで先生が送ってきて
降りた停留所に親(うちの場合は祖母)が
迎えに来るというシステムだった
祖母はずっと電停で待っているかもしれない
そう思うとここで勇気を出して
ひとかじりキュウリを食べれば
祖母のところに帰ることができる
吐きそうになりながら 食べたんだと思います
(その時の記憶はもうないし(ーー;)
園長先生が門の外まで送ってくると
門のところに弟を背中におぶった
祖母が立っていました
「ごめんね・・・」
そういうと祖母はぎゅっと私を抱きしめました
ごめんなさいは私なのにね
今 私は毎日のようにサラダに
キュウリを入れるのを欠かしません
そんな姿を見たら 空から見ている祖母は
なんて思っているでしょうね
昔はそんな教育だけど
今は給食で嫌いなものは
残してもいいそうです(ーー
なんかいろんな意味で複雑・・・