眠れない夜にふと亡き祖母(以下:おばあちゃん)のことを思う
おばあちゃんの口癖は「聞き上手になりなさい」というものであった
子供の私はその意味がよくわからず
「聞き上手ってなにさ!」などとよく言っていた
それから学生になってよく行っていた研究室の
物理の先生が(話すのはもっぱら学生会の相談事だったりして)
私の最大の欠点は「人の話が聞けないことだ!」と言っていた
それでもまだその意味がわからず
「ちゃんと聞いています!」ってやっぱり反論していた
私もずいぶんと歳を重ね
おばあちゃんも亡くなり 物理の先生も退官を迎え
ある時思い出したのは祖母が亡くなる少し前にしていた
「沈黙は金 雄弁は銀」のことわざ
なぜ沈黙は金なのか
沈黙は何も黙っていることだけではないのだという
ただただ雄弁に語る人の言葉を
相手が今 どういう意図をもって話していたのか
それが相手にとって自分にとってどういうことなのか
自分の中できちんと咀嚼して
判断して考えるあいだの「沈黙」という時間
それが「人の話を聞く」ということ
本当の意味を知ってから
いや、今でも本当にわかっているかは疑問だけど(^^;
そうしていろいろな情報を「聞く」ようにしている
そうするとそれが本当なのかデマなのか
うっすら見えてくるような気がします
ちょっと立ち止まって
人の話を聞きませんか