それまで何度だってその道を通って
子供たちはお散歩に出かけた
お天気のいい日は湖岸にねころがって
うれしそうにしていたとも聞く
車道から離れて歩き 先生が壁になり
少し離れたところで信号を待っていた
彼女らは何度もこの道を通って
買い物に行っていたという
免許を取ってすぐというわけでもなく
むしろ通いなれた道だったに違いない
見通しの良い対向車線から
右ウィンカーを出して迫る車
行けると思って曲がる車が
直進優先でスピードを落とすことなく進んだ車
そこに縁石はあったけれど
その幅2メートルほどの隙間から
(不謹慎ながら)きれいにその間をすり抜けて
向かってしまった・・・子供たちのもとへ
もしやそこにガードレールがあったなら
もしやそこにポールが立っていたら
もしや後ろにフェンスや側溝がなければ・・・
2歳の子供たちになすすべはない
結果として前方不注意の彼女のせいなのだろうけど
そんな原因はあっても 悪い人は誰もいない
先生だって彼女らだって
これから一生この日のことを忘れられないで過ごす
何より旅立ってしまった2人のエンジェルは
もうお散歩にも行けない・・
あまりにも大きな偶然が重なってしまったが故の悲劇
どうか自分を責めないでほしい
それでも涙が出てしまうけど
合掌