静かな時間2人は向かい合っていた 他にも人は数人いたけど 誰も声を発しようとはしない ただその片割れだけが とつとつと子供に言い聞かせるように 話しかけていた もう1人は山のような体を 身じろぎもさせずに じっと話に聞き入っていた 年齢や身分や氏・素性を超えて その話はその部屋にいた みんなに伝わったのではないかと思う 決して難しい話ではなく 人として職業人としての 基本がそこにあった とても静かな時間