今日は亡き祖母の命日です



 駆けつけたときは


 夕陽が差し込む病室で

 
 祖母は金魚のように


 口をパクパクしながら


 眠っておりました





 その間隔がだんだん狭くなって


 最期は口が開かなくなって


 そのまま天に召されました





 信心深く たくましく


 賢く凛として


 でもやさしい祖母でした





 棺の中に


 祖母のことを書いて賞をとった


 作文の生原稿を入れました





 あれから21年


 あの病院の跡には


 スーパーが立ちました


 川向いの桜の木は


 そろそろ芽を出す頃です