オリンピックがまだ開催中だけど、高校野球の甲子園大会も始まっています。

 

2つ下の弟の、今日は誕生日。LINEでメッセージを送りました。

弟は、高校時代野球部で、あと一歩で甲子園を逃しました。

 

今のようにビデオなどない時代。私の役目は録音係。予選の試合のラジオ放送をカセットにひたすら録音するのです。60分テープがいっぱいになったらひっくり返したり次のカセットを入れたりの繰り返し。TVにビデオがついているのは街の電器屋さんくらいの時代です。

 

球場への応援は行かず、家に留守番でした。決勝戦。リードしていた時は、知らない人から黒電話に電話がかかってきて「甲子園だね。駅前に横断幕作らないとね」と言われ私もその気になっていました。

 

でも勝負は残酷。逆転負けで甲子園へは行けなくなりました。閉会式もTVで中継されました。マウンドに、勝者と敗者が横一列に並び、優勝チームには優勝メダル、準優勝にもメダルが授与されます。弟はワンワン泣いていました。私も。

 

県大会予選の録音テープだけが残りました。そして、弟が帰宅しました。大泣きしていた弟をTVで見ていたので、弟の顔を見ることができず、背中を向けて黙って座っていたら、背中越しに準優勝メダルをそっとかけてくれました。「お姉ちゃん ありがとね」と言って。

 

胸にぶら下がるメダルに言葉がありませんでした。

 

甲子園が始まると思い出します。

 

弟は今も野球を続けていて、還暦野球チームに入れてもらっています。相撲部ですか?と言われるくらい太っていたのですが、体重を落としていました。守備のとき、ボールがバットに当たる音で、どのあたりに飛んでくるかわかるらしいですね。でも太っていたら、落ちる位置はわかるけど、足がついていかなくてアウトにできないらしいです。だからダイエット。

 

オリンピックにしても野球にしても、これと決めた競技に一生関われることって素晴らしいと思います。