ベンジャミン・バトン 数奇な人生 | ライジング

ライジング

脈略のない乱文・乱筆の嵐.....そう雷神goo


ライジング-ベンジャミンバトン


『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』  


老いていくことの意味とは?

老いていくというのに意味は無い?

人は生で始まり死で終わる。その生死の物差しは千差万別ですが、生まれた事実と死の事実は同じです。そして年齢を重ねると老いていくのも同じです。本作は、その"老い"という避けては通れぬイバラに真っ向から挑んだ作品のように思います。


アカデミー賞では最多13部門のノミネートも結果はスタッフ部門の3部門のみの受賞と少々寂しかったのですが、80歳の姿で生まれたベンジャミンがいろんな人や心に触れ、若返っていく自分、どんどん老いていく周りの人々がクロスするとても不思議で奥深い作品でした。


作中のあちこちであの人がこんなに老いてしまったのかという姿が出てきますが、ベンジャミンはそれとは逆にどんどん若く瑞々しい姿へと変わっていきます。

この作品はなんといっても、ブラッド・ピット演じるベンジャミンの生涯を自身の顔を使って特殊メイク、CGで映像化したところですね。年齢は5,6歳であるのに顔は80歳くらいで、腰も曲がっている姿には驚きますが、逆に20歳くらいの自身年齢より若い姿を映像にしているところも目を見張ります。ケイト・ブランシェットもそうですが、80歳を超えた姿も17、8歳の少女の姿もよくこれだけ上手く映像化できるなぁと関心仕切りでした。

きっとこういう技術がプアな時代にはイタ~イ映像になっていたであろう部分が見事に違和感のない自然な感じになっていました。ほんと今の技術力にただただ驚くばかりです。

ブラピのファンにとっては、上映時間の多くが年老いた姿ばかりで、ちょっと残念と思うかも分かりませんが、作品世界にドップリ入るとそんなことはまったく気にならないと思います。


監督デビッド・フィンチャーの薄曇がかかったような独特の作風にブラッドピット、ケイト・ブランシェット・ティルダスウィントンがピッタリはまったように思います。

"老"と"若"、"永遠の命"、”永遠の若さ"を求めて人間は飽くなき挑戦、飽くなき努力を続けています。死なない、歳を取らない、そんな世界になったらどうなるんでしょうか。そんな世界を想像すると、死や老いが無くなった先に人は何を求めるんだろうと考えます。こういうこ話はしていくと1冊の本ができそうですが、この作品では、姿形は変わっても変わらないものがあると教えてくれます。

上映時間が3時間近いのですが、まったく時間の長さを感じませんでした(といいつつおトイレに走る人がたくさんいましたが・・・)。確か、アンソニーホプキンスと共演した『ジョーブラックをよろしく』も3時間の作品ではなかったかと思いますが、この作品も時間の長さを感じさせない良作でした。


余談ですが、実は、デビッド・フィンチャー作品には過去に苦い経験が・・・

友達以上彼女未満という感じだった女の子がブラッド・ピットの大ファンということで、映画デートに行くことになりました。観た映画がそうです。

『セブン』。

最悪でした。

その当時、映画なんてあまり観ないし、予習もしてなかったのですが、よりにもよってというストーリー、結末。デビッド・フィンチャーを恨みました。

ということで、その後、デートは暗く沈んだ皆既月食状態で、その女子とも2ヶ月後に破綻。ある意味忘れられない作品となったのでした。

教訓・・・デートムービーは慎重に選びましょう!!!