『滑走屋』に選ばれたアンサンブルスケーターの中に、体調不良により出演が叶わなかった選手がいる。
今春、東京理科大を卒業し、大学院へと進む。
研究と就活に専念したいということだった。
引退発表から一夜明けた2/29に4yearsから長谷川くんの記事 。
「スケートは長谷川一輝そのものだった」と涙を浮かべながら、18年間の競技人生を振り返ったという。
わたしも理系だったので、4年生の大変さは知っており、朝から晩まで研究室で競技を続けることがどれほど難しいかは想像できる。
長谷川くんの場合、実験結果が出るのに時間がかかるという点で、その時間を練習に充てることができたことが両立できた理由かもしれない。
研究と就活に専念ということ引退の理由だったので、スケートから離れてしまうと思っていたが…
なんと！
『滑走屋』について、「もし次のチャンスがあるならば、二つ返事で応じるつもりだ」とあった。
長谷川くんは南船橋で練習をしていた2/5に体調不良によって出演キャンセルが発表された。
『滑走屋』でアンサンブルスケーターが集合して、練習を始めたのは2/3。
たった2日間しか練習に参加できず、それも一番大変だった最初の2日間だったはずなのに…、次のチャンスがあるならば二つ返事で応じるつもりと…。
泣けてくる。
たった2日間だけの練習でも、現役引退を発表しても、『滑走屋』というアイスショーに出演したいという強い想いがたった４文字の「二つ返事」にあらわされている。
それほどまでに『滑走屋』が魅力的だったのだろう。
『滑走屋』を完走したアンサンブルスケーターたちの滑走屋ロスの大きさは想像以上かもしれない。
そしてこの日（2/29）、同じく今シーズンで現役を引退する京都大学2年生の佐々木晴也くん もまた、次の『滑走屋』に向けての前向きな言葉があった。
『滑走屋』終演後には、
「こうしろうくん有りの「Who Are You, Really?」いつか絶対にやりたい」
とInstagram に綴っていた晴也くん。
2/17のUnlimの交流会でも『滑走屋』について熱く語っている、
今回は振付けの鈴木ゆまさんに返信する形で、
「次回までにスピン猛特訓しておきます😂」と。
次回とは『滑走屋』の再演がある日までということ。
自分の将来を、未来を熟考し、決断した現役引退。
でも、この現役引退は競技からの引退なのだなと。
滑ることは続けてくれる。
『滑走屋』のアンサンブルスケーターに選ばれていなければ、こういう未来はなかったかもしれない。
もともと『アイスエクスプロージョン』（氷爆）を演るつもりでおさえていた会場。
急遽、新しいアイスショーを立ち上げることになって、プロデューサーをはじめ、クリエーションチームは生みの苦しみも味わったけど。
もたらしたものがなんと大きかったことか。
更には、大ちゃんの言葉で1年の現役続行を決断し、今シーズンを過ごしている櫛田一樹くん。
彼もまた、2/29にUnlimの交流会で滑走屋の思い出を語り、「この1年続けて良かった」と語っている。
1年現役続行していなければ、得られなかったであろうチャンス。
今シーズンで競技から引退する3選手の言葉が、同じ2024/02/29という日に偶然にも出揃った。
『滑走屋』がもたらしたものは、途轍もなく大きいく、観ている側だけでなく演者をも魅了した。
今シーズンで現役を引退するかどうか決めかねているのが日本大学4年生の青木祐奈ちゃん。
『滑走屋』が始まる前は、大ちゃんにも話を聞いてみたいと言っていたけど、実際そんな時間はなかったはず。
チャレンジカップで世界女王の花織ちゃんに迫る成績を残し、パーソナルベストも大きく更新して銀メダル獲得。
正直、ここで引退するのはもったいない。
遅咲きの選手もいるので、ゆっくりとよく考えてほしいなと思う。
すでに振付師になるという夢を持っている祐奈ちゃん。
万一、引退を決断したとしても、今シーズンで引退する3選手のように『滑走屋』には出てくれるんじゃないかと思う。
振付師としても『滑走屋』の振付けは刺激的だったと思うし。
祐奈ちゃん曰く、『滑走屋』の仲間は「地獄仲間」らしいけど。
とっても辛くて、とっても楽しい地獄。
大きな喜びを得るためには、それと同じだけの苦しみが伴うのだろうなと、「正負の法則」の話を思い出した。
残すところわずかになってきた今シーズン。
最後まで悔いなく過ごしてほしい。
いつになるか分からないけど、
次の『滑走屋』はフルキャストで会えますように…
そして、今夜は！
20:00から「滑走屋 ～Making Documentary Film～」。
滑走屋ロスがさらに深くなりそうだけど楽しみ〜♪
【記事】
4years.：
東京理科大・長谷川一輝が現役引退 大学院でバイオマテリアルの研究に専念
高橋さん自身が長谷川の演技を見て、アンサンブルスケーターとして抜擢（ばってき）したという。横谷コーチを通して出演への打診があり、卒業論文の発表を控えて忙しい時期だったが快諾した。
「選ばれたことは光栄に思っています。アイスショーの方向性として、第一線で活躍している選手だけではなく、全日本には出ているけれど（メディアなどで）名前が挙がらない僕たちみたいな選手もしっかり見せてあげたいというコンセプトもいいと思いました。スケジュール的にすごく厳しい部分はありましたけど、それでも出させてください、とお願いしました」
練習できた時間はわずかだったが、他のスケーターとアイスショーを作り上げるのは初めての体験だった。もし次のチャンスがあるならば、二つ返事で応じるつもりだ。
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