ひとり電車で席に座ると、どこからやってきたのか、膝の上に小さなアリがいた。ぱっと払うと、アリは床に落ちて歩き始めた。そのアリを見て、もう二度と巣に戻る事も仲間に会う事もない。知らない場所でひとり死にゆくのか。と、とても可哀想に思えた。彼女のひとりが、少しでも短い事を願ってしまった。