ALS殺人事件 | 脳卒中(脳幹出血)医師 moonkikicocoのブログ

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約72歳。12年ほど前に脳幹出血で倒れました。合併症はたくさんありますが、何とか生きています。つまらないと思うかもしれませんが、愚痴っぽいブログですが、よろしく。

 今日は京都で起きた、ALS殺人事件について考えてみたい。

 当事者でないので詳細は分からないのですが。事実としてこれだけは言えます。

 「はじめALSの患者さんに寄り添い(死)の希求を理解したが、その後に(生)に基ずき、さらにその世界で自己保存をしようとした医師2名。」

 まずは患者さん側からー何時どのようにALSを発症したのか、どのようなタイプであったか,当時どのような状態であったか、一切知らない。現状はいくつかの介護サービスを利用して、かろうじて維持していたに違いない。

 随意な筋肉の衰えは自覚していたに違いない。将来人工呼吸器は生命維持に必要で、介護の人手も多くなることは、解っていたに違いない。

 そんな時に医師2名が現れ、状況の共用がなされた。

 いわば「こんな体で生まれたのは、自分の意志ではない。このように苦痛の続く、希望もなく「生」を続けるよりも、せめて終わりの時ぐらい自由意思でありたい。ー「死」の希求ですね。

 医師は苦痛を与えない安楽死の方法を知っている。対価として今あるお金で済むならば、願ったりです。そして医師はそれを実行した。

 以前TVで「多系統萎縮症」(5年くらいで寝たきりになり、10年くらいで亡くなる)を発症したバリバリのキャリアーウーマンが、一定条件で安楽死が認められているスイスに渡って、実行したのを見た。よく似ています。

 ところが事が発覚した後で、医師がこの世で(死はあくまで悪であり、他人の介在は認められない。)自己保存を図り、裁判沙汰になった。しかしこのままでは世論も熟成しておらず、一方的な判決になる可能性が高い。だから私は期待していない。

 少なくとも議論のきっかけになれば良いのに。