医療者には常識となっている、バイタルサインとは何ぞや。数ある理学所見の一部ですね。
1 脈拍 熱が出たり、脱水になると頻脈(100以上)傾向になります。病的な徐脈(60以下)もあります。
2 血圧 若ければ120/75以下。病態により上下します。高齢になると上がります。1/3の法則を思い出してください。
3 SpO2(サチュレーション) 血液中の酸素飽和度 呼吸機能(肺による外呼吸も,細胞レベルの内呼吸も)に問題なければ、普通>95%。
4 呼吸数 大人だと普通15~20回ぐらい。
5 意識 日本ではJCSかGCSが用いられることが多い。意識のあるやなしや、刺激に対する反応を見る。それらをグレード分けする。大変重要な項目。
6 体温 普通の大人は脇の下など体表面で<37,2です。39度台では高熱といいます。感染症の有無など病態を反映します。深部温(直腸温)は少し高いです。
7 その他
よく災害や事故で「心肺停止 意識がない」と報道されます。その後医師の診察でバイタルサインのチェック後、脳幹反射(対光反射)の有無の後、生死の宣言をします。
多くの患者さんは上記のバイタルサインの乱れを主訴に受診します。詳しい問診と理学所見の間に、医師は5感を動員します。原因と結果について、いろんな事実から演繹 帰納を交え(ここらあたりは個人の能力)大体の病因相関を考えます。場合により検査結果を踏まえて、治療をするか他院を紹介します。
高齢になり介護などが必要になり、現在の選択肢としては施設や病院あるいは住み慣れた家庭です。家庭医の存在が重要ですが、本人の最後の希望(伝えられれば)をかなえられるのは難しい。私もその年齢です。そろそろどうするか決めなくては。