今まで多くの絵本を見てきました。半世紀以上前から多くの絵本から、常識となるような出来事を得ていました。
欧米からはヘンゼルとグレーテルとかピノキオとかピーターと狼とか白雪姫とか、日本では稲葉の白兎とか猿蟹合戦とか安寿と厨子王とか。
それらは大抵勧善懲悪じみていました。ところがムーミンとかミッフィーになり、ルイスやエンデになると、それまでと違い現実を直視し批判する傾向がよりハッキリしてきました。
この傾向は今でもあります。つまり単純な勧善懲悪的なものからしだいに物語的なものへ変わるという傾向。
今までは絵本作家のことを知りませんでしたし、じっくり考えたこともありませんでした。最近も絵本ブームだとか。そこでその存在意義を考えてみました。
よく考えると絵本作家は現在の世相をデフォルメして、ある種の物語に脚本し直しているのですね。そうすることにより現代社会が孕む種々の問題を提示しているのですね。
こういった手法は小説と全く変わりません。つまり絵本作家は小説家ですね。