「遺伝子」という本 | 脳卒中(脳幹出血)医師 moonkikicocoのブログ

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約72歳。12年ほど前に脳幹出血で倒れました。合併症はたくさんありますが、何とか生きています。つまらないと思うかもしれませんが、愚痴っぽいブログですが、よろしく。

 始め内科に入局する時や研究に入る時に簡単なテストがありました。あの有名なNEJMの症例の英語の論文からでした。本学の卒業生には簡単でした。

 しかし漠然と(心筋症の研究をしたい)と思っているだけで、手技やトレンドの話題とか不如意で、まったく知りませんでした。こんな事ではだめだと思い、当時の(ジーン)日本語で「遺伝子」なる大部の英語の教科書を買ってきて、2週間たらずで読みました。当時の遺伝学的知識はこれで得ました。まだ人のゲノム解析も出来ていませんでした。

 以後は図書館で毎日ジャーナルのチエックをしていました。ですから研究生活といっても、ラボの雑用やアルバイトを含め、暇なときはほとんどありません。

 そのときに思いました。これは相方が生活を支えなければ無理だと。大学で研究生活を続けていくには、かなりの極貧に耐えねばならない。

 ポーランドとウクライナの国境の町。かたやポーランドに向かう人々(婦女子 子供が多い)。反対にウクライナ キエフへ向かう男たち。そっとインタビューすると、表情を少しだけ緩め、「愛する国が愛する人が侵略を受けているのです。必ず戦います、、、」と。本当に自由と民主主義は獲得するまで紆余曲折し、大変です。太平洋戦争という代価はありますが、我々はあまりに簡単に手に入れすぎです。