劇団四季 ジーザス・クライスト=スーパースター | 翡翠のブログ

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今日は、劇団四季の「ジーザス・クライスト=スーパースター」を観に行きました。全国巡回公演で、名古屋劇団四季劇場ではなく、愛知県芸術劇場での公演です。

ジーザス・クライスト    神永 東吾
イスカリオテのユダ    佐久間 仁
マグダラのマリア    守山 ちひろ
カヤパ(大司教)    金本 和起
アンナス(カヤパの義父)    吉賀 陶馬ワイス
司祭1    正木 棟馬
司祭2    中橋 耕平
司祭3    真田 司
シモン(使徒)    柴田 鴻洋
ペテロ(使徒)    辻 雄飛
ピラト(ローマの総督)    田島 亨祐
ヘロデ王    劉 昌明

 

劇団四季の「ジーザス・クライスト=スーパースター」は10年前に観たことがありました(調べて10年前だったことに驚きました)。そして、すごく惹かれました。劇団四季の演目の中で一番かもしれません。

 

今回もまた、すごく引き込まれました。キリストが磔刑になるまでの7日間が、とても濃密にスリリングに描かれていて、2時間があっという間でした。

ゲッセマネの園で、「神の心が知りたい、自分の死の意味が知りたい 自分の死が無駄でないことを知りたい」と苦悩し問いかけるイエス。
裏切りの後で、「自分は利用されたのだ、なぜ自分を選んだのか」と、苦しみ訴えるユダ。そして磔刑の場に向かうイエスに、死後の世界?から「ジーザス・クライスト スーパースター あなたは誰だ あなたは自分のことを 聖書のとおりと思うの?」と問いかける。

イエス・キリストを描き、キリスト教が素材対象になっていますが、イエスもユダも、とても人間らしく、人間としての悩みや葛藤や苦しみが描かれているように感じます。

初めて観たときも衝撃的なインパクトでしたが、二度目の今回は、全体だけでなく演じる演者の方の表情や感情表現も一層、観ることができた気もしました。

 

ただ、演者の方の表情、内面の葛藤を観るという点では、やはりスクリーンに顔がアップになる映画の方が、一層ストレートに伝わる気もします。今回は購入したプログラムに、これまで公開された映画についても紹介されていて、とても面白く読みました。

以前に観た映画の「ジーザス・クライスト・スーパースター(1973)」

特にユダがなぜ裏切ることになったのか、イエスにどういう気持ちを抱いていたのか、イエスは、なぜユダに裏切らせたのか、その辺りを悶々と考えるには、この映画は色々考えさせられる演出でした。

 

一方、舞台で観るということは、そういったテーマを考えるだけではなく、歌を音楽を踊りを動きを、観て聴いて楽しむ部分も大きいと思うので、その点で、やはり舞台で観られたのは、すごく良かったです。

最初の暗い舞台で、地面に一体化していた人々が動きだし起きだす不気味な部分や、エネルギーを感じる部分、イエスに群がる人々、奇跡を求める人々と、それを拒否するイエス、苦しむユダとイエス、それがダンスの動きとして観られて、ダンスそのものも、歌もロックな音楽も、すごく良かったです。苦しむイエスとユダと共に、煩悶しながら、しかし歌を音楽を舞台を楽しませてももらいました。