神韻 | 翡翠のブログ

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先週末は、さらにもう一つイベントに出掛けていました。

神韻(シェンユン)芸術団の舞踏公演。

 

あまりよく知らなかったのですが、私のSNSでは能や舞台や演奏会を多めにフォローしているので、その関係かプロモーションが表示されるようになって知りました。中国の伝統芸能、舞踏と劇を公演するニューヨークが本拠地の団体らしい。昔、中国雑技団の公演を観たことがあるのですが、それよりもう舞踊よりな感じかな。

先日のバレエ「くるみ割り人形」と同じく、こちらもオーケストラ付き、生演奏がオケピットに入って演奏をしてくれるので気持ちが上がる。ふだん見かけるオーケストラのヴァイオリンなどの弦楽器、木管楽器、金管楽器に加えて、二胡など中国の古典楽器も合わさっているので、音色に中国らしい響きが聴こえるところも良かったです。

 

演目は短めのものが数多く並び、舞踏劇も短め、早い展開です。舞踏で良いなあと思ったのは、女性が長い袖を振って踊る古典舞踊や花を持って踊る舞踊。

劇では孫悟空が、わかりやすく面白かったのですが、他の劇も中国の民話?伝説?なのか、シンプルだけれど、背景となる文化も異なっていて、どれも面白く楽しかった。そのうえ踊りも素晴らしく美しいし、雑技団のような空中回転やバレエのような動きも見事だったし。

加えてCGを使ってリアルな人の舞踏と背景に映った人の絵を連続的につなげることで、舞台から人が飛び立って空を舞ったり、また地上に降り立ったりという演出が面白かった。他の劇でも、魚を海に逃がしたり、海に飛び込んで泳いだり、子どもが観ても喜んで観たかも。

 

一方で、思ったより宗教色があったかも。最初のオープニング曲が天から神が降りたつというものだったのは、その後の西遊記に観音様が登場したこともあって、神も仏も出るんだなあくらいの感想だったのですが。前半に一つ、後半に一つ、現代が舞台らしい劇があって、その中に法輪功といった本や幕(旗?)が登場したり、間の演目紹介でも中国で弾圧を受けという説明が入ったり。最初、ロビーのショップに本が売られているのを見ても功夫とか「気」の本なのかな?と思い、他にもスカーフやアクセサリーなど商品の種類が多かったこともあって、あまり本を気に留めなかったのですが、現代劇は、虐げられても信じ続けるとか、信仰の無い現代の世界に大洪水が起こり救世主が現れ世界を救うとか。キリスト教も救世主、メシアを信じる宗教ですが、それよりもっと直接的に救世主の現れを信じている宗教なのかもしれません。さらに、テノールとソプラノ歌手の歌が1曲ずつあったのですが、その歌詞に「無神論と進化論はサタンの仕業」という部分が両方共にあり、ちょっといたたまれなく。

 

帰宅後、次男坊に話すと、webサイトを調べてくれて、母体は宗教団体みたいだよと。私が調べず気づかず観に行っただけで、隠されていたわけでもなんでもないです。あと、次男坊の調べてくれた評価によれば、日本人は無宗教orなんでもありだからか宗教色を気にするが、海外のコメントでは、あまり気にされされていないようとも。へえ。

 

とはいえ、舞台鑑賞として見ると、踊りも音楽も歌も素晴らしかったし、劇も面白かったし、CGの効果も楽しめたし、観に行って体験してみて良かったです。