フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築 | 翡翠のブログ

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週末にもう一つ行った美術展、

「フランク・ロイド・ライト  世界を結ぶ建築」

 

豊田市美術館へ。

 

 

講演の直前の時間に着いたので、まずは講演を聴講しました。

講演会「ライトの建築ーその造形と思想のありか」

 

講師の富岡義人先生は三重大学教授で、先日読んだ本、フランク・ロイド・ライトの主著『自然の家』を翻訳された方です。

 

この本、ライトが何をどのように考えたうえで、家をデザインしていったのかが述べられていて、面白かったことは面白かったのですが、結構難しく。図版は多いのですが、写真で見ても、そもそもそれまでの家がどんなもので、ライトによって、どこがどう変わったのか、その辺りが読んでも図版を見ても理解しきれず。日本での帝国ホテルの仕事に関連する部分などは、特に週末に実際の帝国ホテルのライト館を部分だけでも移築したものを観たおかげで、書かれていること、空間性であるとか、外と中のつながりや、玄関からの空間の展開、中の人間とのサイズ、位置関係などが、少しは実感できたようには思うのですが。それでも、ライトの言いたいこと、伝えたいこと、作りたいものが理解しきれないように思っていました。

今回、翻訳者の方の講演で「ライトが近現代の建築に及ぼしたもの、その本当の価値を、造形と思想の両面から解説」するということでしたので、ぜひと聴講。満員の聴講者で会場はいっぱいでした。

講演は図版の画像、写真などをプロジェクタ投影しつつの話だったので、イメージの助けになる一方、やっぱりこれまでの家とライトの示した家の違いや、変化、変遷が理解しきれなかった、追いきれなかった部分は多々でした。やはり建築は、あまりに手持ちの基礎知識がないせいもあって、建築用語っぽいものもあり、ちょっと難しかった。先生の手書きらしい箱をずらすことでライトのデザインを表す図が一番面白く、なるほど感がありました。

 

講演後は特別展の展示室へ。どちらかというと図版、設計図やパース図が多く、固い真面目な感じの展示なのに、すごい人でした。若い男性が気持ち多いようにみえました。明治村といい、ライトが好きな人、興味がある人、もしくは建築が好きな人って、こんなにいるのねというのが大きな驚きでした。ちなみに何点かは撮影可でした。

 

私はどちらかというと、設計図やデザイン図より模型、そして家具などの実体有るモノの方が面白かったです。

 

 

何か所か展示されていた椅子や、帝国ホテルで使われていた机と椅子などが面白かった。他の椅子のデザインに比べると帝国ホテルの椅子はデザインが変わっている、サイズが気持ち小さめなだけでなく、背もたれの大きさや形など、モダン度が一層高いようです。

 

せっかくなので常設展等も見て回りました。「 歿後20年 若林奮」展など、モダン度は、こちらの方が一層高め、強めに思いました。また常設展示で、クリムトやシーレなども、静かにこっそり(笑)展示されていて、こちらは混んでもいないので、ゆっくりじっくり見放題でした。

 

夕方になって、美術館内のカフェレストラン、ル・ミュゼ(味遊是)で休憩。残念なことに食べてみたかった「「フランク・ロイド・ライト」展特別デザート ”アイスクリーム・サンデー  ゴードン・ストロング・プラネタリウム”」はもう品切れとのことで、代わりに期間限定オリジナルドリンク、№3を。

 

カップ&ソーサーは、ロイドデザインをノリタケが復刻したものです。明治村のミュージアムショップでも販売されていましたし、もちろんここのミュージアムショップでも販売しています。友達と見たもの、展示についてや、今後観に行きたいもの、ところ、聴きに行きたい演奏会などおしゃべりして、まったり、楽しかったです。もちろん、このNo.3もとても好みです。

 

展覧会の後は名古屋に戻り、関東や関西から遠征してきた友人もいたので、最後に再度名古屋飯ということで、山本屋の味噌煮込み、名古屋コーチン。久しぶりに食べて、やっぱり美味しい。二日間、ぎっしり詰め込みの週末でしたが、楽しかった、大充実でした。