こんばんはー![]()
4月11日に放送されたのですが
NHK「100分de名著」という名著を4週にわたって解説する番組があり
(HPにリンクしています)
-作品についての前書き-
第二次大戦の只中、「異邦人」「シーシュポスの神話」等の作品で「不条理」の哲学を打ち出し戦後の思想界に巨大な影響を与え続けた作家アルベール・カミュ (1913- 1960)。
彼が自らのレジスタンス活動で培った思想を通して、戦争や全体主義、大災害といった極限状況に、人間はどう向き合い、どう生きていくべきかを問うた代表作が「ペスト」である。
※レジスタンス活動→権力者や占領軍に対する抵抗活動
ある日1匹のねずみの死体から突如ペストの猛威に襲われた都市。罪なき命が次々と失われていく中、災厄に立ち向かう人々が現れる。人間は「不条理」にどう向き合うべきかを問うたカミュの代表作ということです。(読んだことなかったの、でもこの時期にこの作品の放送ってNHKさん狙ってますねー)
(HPより)
舞台は、突如ペストの猛威にさらされた北アフリカの港湾都市オラン市。
猖獗を極めるペストの蔓延で、次々と罪なき人々が命を失っていく。
その一方でオラン市は感染拡大阻止のため外界から完全に遮断。
医師リウーは、友人のタルーらとともにこの極限状況に立ち向かっていくが、あらゆる試みは挫折しペストの災禍は拡大の一途をたどる。
後手に回り続ける行政の対応、厳しい状況から目をそらし現実逃避を続ける人々、増え続ける死者……。
圧倒的な絶望状況の中、それでも人間の尊厳をかけて連帯し、それぞれの決意をもって闘い続ける人々。いったい彼らを支えたものとは何だったのか?
「ペスト」はナチスドイツ占領下のヨーロッパで実際に起こった出来事の隠喩だといわれる。
過酷な占領下で、横行した裏切りや密告、同胞同士の相互不信、刹那的な享楽への現実逃避、愛するものたちとの離別等々。
カミュ自身がレジスタンス活動の中で目撃した赤裸々な人間模様がこの作品には反映している。
それだけではない。「罪なき人々の死」「災害や病気などの避けがたい苦難」「この世にはびこる悪」……私たちの人生は「不条理」としかいいようのない出来事に満ち溢れている。
「ペスト」は、私たちの人生そのものの隠喩でもあるのだ。
北アフリカの港湾都市に蔓延したペスト。時代設定は第2次世界大戦終了後すぐぐらいの時期なので、衛生に対する知識や常識はまだまだ低く、あらゆる試みは挫折し、災禍は拡大の一途をたどる。
後手に回り続ける行政、相互不信、都市封鎖による愛する人との過酷な別離。極限状況の中、多くの人は仕事がなくなり酒場に集ってしまう。あるいは教会に集まって祈る。
その頃と現代では全く状況が違うと思いきや、はたしてそうだろうかという気持ちになった。
人間の尊厳をかけて連帯し、闘い続ける人々、それ現在では医療関係者の方々。大災害といった極限状況に、人間はどう向き合い、生きていくべきか、私たちを打ちのめし続ける「不条理」と折り合いをつけるというかそれでも生きていくために、宗教に頼る以外にどんな心もちで生きていけばいいのか、もちろんこの本に答えはないけれど、考えさせられた。
NHKさんの目論見にまんまとはまったわけであります。


