個人的な人に宛てた応援メッセージです
今は大越先生の言葉を少しずつ書いていきます
よく「私は、子どもに縄をつけて引っ張るようなことはしていません」とか、「私はいつでも子どもに耳を傾けてしましたし、何かを強制したことはありません」というお母さんがいます。
しかし、心のどこかに、狭い価値観や思いの枠があれば、子どもはそれを敏感に察知します。
そして、結果的に、見えざる価値観が子どもを縛り、引っ張ることになってしまっているのです。
つまり、建前だけの物わかりのよさは、逆に親に対する子どもの不信感を募らせるだけなのです。
たとえば、こんなケースが最近相次いで起きています。あるお母さんが大学生にもなる男の子のことで相談にみえました。
その子は激しい抵抗はないのですが、無気力で家に閉じこもったまま、3年間もパソコンだけをいじっているというのです。
私は「とにかく本人に会わないことには、何もわからないに等しいですから、なんとか連れてくることはできないのですか」と申し上げました。
するとそのお母さんは、「買い物にさえ出ない子を、どうして連れてこられるのですか?」と言います。
そして「息子がこうなったのは私たち親の責任だから、なんとか自分たちの手で息子を元気にしたい」と言い「大人の反省会」にお母さんだけ参加したいとおっしゃるのです。
これだけ聞けば実に立派な心がけです。ですから、とりあえず私は「どうぞ」とお答えし、勉強会への案内をお渡ししました。
そして何回か熱心に勉強会に来られたそのお母さんに、ある日、私は次のようなことを話しました。
「実は、お宅の例のように、子どもはまだ入塾していないのに、親御さんだけが勉強会に参加されているというケースが、最近、増えています。
ほとんどのお母さんたちが、あなたのように実に何事もよくおわかりになっています。
なのに、なぜお子さんが元気をなくしているのでしょうか。こうして親が一生懸命勉強しているのに、なぜお子さんは塾に来ることすらできないのでしょうか」
こうしたお母さん方には共通点があります。それは、子どもに、親の本音、本心からの価値観をぶつけていないということです。
つまり、頭の中で理屈として子どもの立場や、子どもの希望や夢や自主性を尊重しなければならないことはわかっていながら、心の奥底では決してそれらを許していない、受け入れていないと言うことです。
一度、遠慮しないで本心を子どもにぶつけたらそこから何かが始まるかもしれません。
このお母さんにとって、こうした言い方は相当ショックだったようです。しかし、もともと教育レベルも高く、理解力のあるこのお母さんは、その後、意を決して大学生の息子に思いの丈をぶちまけたのです。
すると、おとなしかった息子が、猛然と口ごたえしてきて、そこに父親が帰ってきたため、あわや乱闘という事態にまでなったといいます。しかし、この言い争いの中で、息子も本心を吐露しました。
そして、「最近、お母さんはどこへ行ってるんだ。何かそこでよからぬことを吹きこまれて、それで僕に喧嘩を売ってきたんじゃないのか」と、実は母親の行動を見ており、母親の変化を見抜いていたのです。
母親は正直に師友塾のことを話しました。それがきっかけで、この息子は三年間閉じこもっていた部屋から1歩を踏み出し、私たちの前に姿を現したのです。
このようなことは麻疹と同じで、問題を先送りせず、早く手を打つほうが痛みが少なく済みます。物わかりのいいふりをするのは「百害あって一利なし」なのです。
子どもを理解しようとする前に、子どもに本音をぶつけてみましょう。
「自然に勉強する気になる子の育て方」P18~20より
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このページはすべて抜書きしました。
わたしが更にお勧めするのは「本音をぶつける」のですから
それこそ「常識論」ではなく、借り物の価値観ではなく、自分の気持ちを語るということです。
「大学中退や中卒になったらあなたが困る」のではなく「自分が恥ずかしいから嫌だ」と言えますか?
「自分が育児が下手糞だとばれるのが嫌だ」、「私がエリート子育て競争に負けたと自覚するのが嫌だ」と言えますか?
お母さん(お父さん)が嫌だからやめてくれないかと訴えれば、かわいそうに思った子供が聞く耳を持ってくれるかもしれません。
それを実行するもよし、あるいは、ここで自分の価値観を修正できる、いいチャンスかもしれません。