アニメに引き続いて映画ベスト。
5位
『アンヴィル! 夢をあきらめきれない男たち』
やっぱ五位は迷うな~。
「チェンジリング」でも「ウォッチメン」でも良かったかもしれないけど、取り敢えずアンヴィル押しで。
僕は全然メタルとかわからないんですけど、それでも楽しめるドキュメンタリー。
何故なら、どんな分野にもこういう事はあるから。そして多くの人が途中で色々失っていくから。
でもアンヴィルは失わない、多分、バカだから。
世の中、いつでも自分の志を失わず、凄ぇ事をやってのけるのはバカか天才と相場が決まっている。
そして彼らはバカにして天才だ。
4位
『イングロリアス・バスターズ』
タランティーノ好きじゃなくてもオススメしたい逸品。
普通の会話が情報戦。
どこからが探りでどこからが世間話なのか。そして世間話も実は前振りだったりと芸が細かい。
『君に届け』のあやねちんと梅太郎みたいな会話が全編を貫いていて緊張感バツグン。
本当に濃ゆい人しか分からない映画ネタ&歴史ネタも炸裂しまくり。
ヌルヲタの僕には分からないところも多いが、それでも充分面白い。
3位
『チェイサー』
韓国映画は今結構凄いことになっているんじゃないかという気持ちにさせてくれる一作。
個人的な意見だが『母なる証明』よりもこっちのが好きだな。
キャラクタ性、やりとりの面白さ、衝撃的な展開、その全てが観客を飽きさせない。
特にキャラクタ部門では主人公である桑田さん(仮/サザンのボーカルに似てるから)の常軌を逸した行動力とセルフツッコミとしか思えない台詞の妙で、今年ナンバーワンかもしれない。
2位
『グラン・トリノ』
本来的には今年の映画の最高峰。僕の好みで二位ですけどね。
今や監督の名声が俳優業よりも大きいんじゃないかってレベルのイーストウッド。
俳優としての引退作とも言われている本作は、彼自身の俳優人生の総括のような内容にも思える。
社会的問題意識も取り込みつつ、ドラマとしても面白く、テーマも深くて色んな方面から考察が出来る。
映画のお手本かもしれない。
1位
『レスラー』
『グラン・トリノ』と甲乙付けがたいのだけれども、テーマ性というか価値観の持ちようを考えた結果こちらにした。
コワルスキは社会的に立派なことをして人生にケリを付けたんだけれども、ラムジンスキは多分世間からはあんまり誉められないだろう。「バカ」と言われるかもしれない。
また、彼はある意味「逃げ」てしまったようにも取れる、現実から。
でも必ずしも否定される性質の物ではない。それ自身に誇りを持っていたんだから。
ラムジンスキという人間の周りからは人が去ってしまったが、ラム・ジャムの姿はきっと多くの人々の記憶から消えない。また『グラン・トリノ』と同様にこの主演俳優であるミッキー・ロークも、自身が主人公と極めて近しい存在だ。往年のファンには少々複雑な思いもあるかもしれないが、僕はきっとイケメンでぶいぶい言わせてた(死語)頃のミッキーロークを知ったとしても、こっちのが好きなんじゃないかと思う。
去年からキチンと事前に見分けて映画を観に行くようになったので、今年は本気で当たり年だった。
18本くらいしま観てないせいもあるけど、その中で一番低い評価になりそうなのが『重力ピエロ』か『REC2』辺り。それでも決して駄作という程ではない。佳作レベルにはなっている。
だから順位こそ決めてあるけど、いずれも標準以上で映画としての出来は良い。
その殆どに80点以上を付けたいくらい。
これがアニメだとベスト5に近くなってようやく80点あたり。
ここはやはりアニメも良いが映画もね、っていう勧め方をしたい。
ラインナップは映画好き的にはあんまり珍しくないんじゃないかなぁ。
もちろん前評判で探りを入れてから観に行ったせいもあるんだけどさ。
でも、まずハズレが無いのですんげー有り難かった。