漫画「ドラゴンヘッド」感想(完結作品を語る! #246) | マンガ好きミュージシャンhiro’

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「ドラゴンヘッド」(望月峯太郎)
連載期間 1994年~1999年(週刊ヤングマガジン)

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昼でも夜でも、おはようございます!音楽家のhiro’です。

・hiro’と漫画
高校在学時に1000冊近く持っていて、その後は漫画喫茶(ネットカフェ)で読む日々で、現在も100近い連載中の作品を追いかけています。
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「ドラゴンヘッド」は、
修学旅行帰りに新幹線が事故を起こしトンネル内に閉じ込められた生存者のテル、アコ、ノブオの3人が、闇に心を蝕まれながら脱出を模索する話です。
全10巻。マガポケで全話読みました。

20世紀末頃に描かれたというのも作品が人気になり映画化もされた要因かもしれません。
何とも言えない異様な空気が作品全体を覆っています。

いやしかし、
極限状態の人間の心理描写が凄まじいです。
独特な絵柄もあいまって読んでいるこちらまで緊張してきます。
空気が多少ゆるむところはあってもギャグが入ってくる作風ではないのも、それを助長していると思います。

ちなみに、
サバイバル要素も多少ありますが、それはこの作品では重要なポイントではないです。水や食べ物がない、どうしよう?的な画面は少ないですしね。

印象的だったのは、
アフリカ辺りの部族のような化粧をするノブオと、人が黒く描かれていたパートです。
後者に関しては実際に黒いわけではなく表現として黒く描かれているんです。
一歩間違えたらギャグになっちゃうわけですが、上手く機能してます!


終わり方について。
主人公のテルは様々な体験をして、様々な人達と出会い、一つの目的地に辿りつきます。
さらに、
想像は恐怖を生むけど、同じように想像が生む明るい?未来もあるはずだという心境にも至ります。

そして最後は、
恐ろしく美しい光景が広がり絶望的だけど希望もないわけではないというところで幕を閉じます。
大惨事の後でも逞しく生きる人達はそこかしこにいるという、人間讃歌にも思えました。

主人公達の未来は読者の心持ち次第、そういうことです!


ということで、
精神的に怖い思いをして楽しみたい人、短すぎず長すぎず絶妙な長さの作品と聞いて気になる人、
世紀末を彩った奇作・怪作で読んでおくべき作品なのでマンガ好き全員にオススメです!

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ここまで読んでくれてありがとうございました。
「ドラゴンヘッド」を読んだことがない人はよかったら読んでみてください。

完結済マンガについては、動画でも語っていますので是非こちらも御覧ください↓
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_jdbW5Bz5KltANE26MreYasFwOccSouU

hiro’
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