この緑を見よ | サイタマ無頼

サイタマ無頼

【中年サラリーマンの週末自転車モノローグ】


サイタマ無頼


ふと散歩に出た。


故郷イルマの桜山展望台から奥武蔵の山々を眺めていたら、勝手に足が向いた。






サイタマ無頼


ゆるゆるとよろめき走り、浅い峠を一本またいだところで、あっさり満腹になった。


自転車に乗り始めの頃は、ここですらキツかったわな。

そういえば。






サイタマ無頼


この緑を見よ。


もう今日はこれでイイわ。

奥武蔵は「走る」つもりの時に走りましょう。(笑)




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左耳に挿したイヤホンからAFN。

昔はFENと言ったっけ。


もう30年も前、土曜の午後は‘American Top40’の時間だった。

ケイシー・ケイサムの名調子に乗せて奏でられる、ポップスの数々。

時に華やか、時に切ないモノクロ放送を耳にして、週末の気分が訳もなく昂ぶったのを思い出す。


午後3時。

音楽を音楽として楽しめていた30年前の私にとって、午後3時は単なる午後3時でしかなかった。


しかし今。

くたびれ切った「残念な未来」の私にとって、午後3時は、寂寞とも焦燥ともつかない不安が影を差す鈍色のサインになっている。

またしても一日が無為のまま終わってしまう。

未解消の鈍痛を背負ったまま、もうあっという間に夜がくる。



だから余計に、なのだろうか。

わざわざ体調のすぐれない休日に、修行のような負荷を身体に強いて脂汗をしぼる。

頭痛を鎮痛剤で散らし、鈍麻したアタマで一応考える。


この苦痛を耐え切ることができたら、

この坂道を足を着かずに上り切ることができたら、

損なわれたものがまだ取り戻せるかも知れない。


性懲りもなく、、

気力体力に担保されたピカピカの好奇心が培われ、諦念とは無縁の充足が訪れることを夢見ているのだ。

心の奥底で。


・・・。

私は、アホか。




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