結局、卒業アルバムとか、想い出ゾーンは手付かずのまま、持ち越しすることにしました。もともと想い出ゾーンは段ボール1個、ずっと確認することはなかったけど、そんな大きな荷物でもないから。
まだ時間に余裕があるので、初詣の時にもらったお札を返しに行くことにしました。
多くの神社には狛犬がいて、その狛犬の雰囲気は神社によって様々ですが、ここ浅草神社の狛犬は、セントバーナードのようにどっしりと落ち着いた感じです。
『今日で名古屋に引っ越します。今までありがとうございました』
左手いっぱいのご縁を賽銭箱に投げ入れると、高らかに弾けるような音を立てながら五円玉は吸い込まれていきました。その音は、どこかの神様まで届いたような気がして、不思議と颯爽とした気分になりました。
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部屋の荷物が全て運び出されて、空っぽになった部屋の中で、ポツンと不動産屋さんを待っています。
あの日、錦糸町の不動産屋さんに行って、浅草周辺のマンションを5軒くらい見て回った僕は、迷わずここを選びました。理由は窓からの景色が良かったから。今日は生憎の雨だけど、窓の外に見えるアサヒビール、魂のモニュメントが気に入ったことを思い出します。
自分で転居先を選ぶのは、今回の名古屋で7回目だけど僕は窓からの景色で、家を決める事が多いかもしれません。部屋探しで晴れやかな気持ちになる部屋は、結局見晴らしのいい部屋だし、窓からの景色に飽きることが僕はありません。
それは僕の恋愛観にも、どこかで通じている気がします。好きな理由なんて結局は後付けだし、好きでい続けられるのは、それが自分の変わる事がない本質に通じているからなんだ。。。相性っていうのか、そういうものかもしれない。
当時、浅草に住みたいと思ったのは、隅田川沿いは、ジョギングをするのに最高だと思ったから。朝の仲見世通りは人通りも少なくて走っていて気持ちが良かったし、春の隅田川沿いは見事な桜並木が続いていて爽快でした。
そして、隅田川の花火大会、下町のお蕎麦屋さん、近所のもんじゃ焼き屋さん、いつものクリーニング屋さん、行きつけのもつ焼き屋さん、そんな出会いを通じて、僕はこの街が大好きになっていきました。。。
なんか、少し寂しいな。。。
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今夜は『dormy inn 浅草』というビジネスホテルに泊まって、明日は午前中に引き継ぎ、午後から名古屋に向かおうと思っています。
隅田川の逆側からみる魂のモニュメントは、向こう側とは全く違う顔を見せていました。冷たい雨の向こう側にあるアサヒビール本社ビルの下のほうには、竹鶴夫妻の看板がはっきりと映っていて、神谷バーの看板と雷門通りがキラキラと反射していました。
『、、、なんて、キレイなんだろう』
いつかまた、この街に戻って来たいな。その時はこっち側から隅田川の花火大会を見てみたいな。。。
LET IT BE ☆彡








