I shall be released! ねじまき鳥クロニクル | ダンス・ダンス・ダンス

ダンス・ダンス・ダンス

『音楽の鳴っている間はとにかく踊り続けるんだ』

〜村上春樹〜『ダンス・ダンス・ダンス』より

~先日酔ってアップしたブログ、翌朝なんとなく削除したので改めて~

想い出の歌とか小説がある人は多いと思うけど、自分の場合も何冊かあって、村上春樹『ねじまき鳥クロニクル』はその一つ。

{6372ED53-A50D-40E7-9CE2-F7EFFA2E5C84:01}


会社を辞めて日々家事を営む「僕」と、雑誌編集者として働く妻「クミコ」の結婚生活は、それなりに平穏に過ぎていた。しかし、飼っていた猫の失跡をきっかけにバランスが少しずつ狂い始め、ある日クミコは僕に何も言わずに姿を消してしまう。僕は奇妙な人々との邂逅を経ながら、やがてクミコの失踪の裏に、彼女の兄「綿谷ノボル」の存在があることを突き止めていく……。』というのが、Wikipediaに書いてあるあらすじ。全三部あって、内容はあっちにとんだり、こっちにとんだり、登場人物は個性的で飽きないけど、読み進めるのに時間がかかる。

{44513A76-D28F-464C-B1D7-C30477EC5304:01}


登場人物の一人の笠原メイ↑のセリフには共感する部分も多いし、『1Q84』にも登場する牛河も、『ねじまき鳥クロニクル』にでてくるキャラクターだ。この小説の内容は、主人公の妻のクミコは、自分が繰り返した浮気を苦に失踪してしまう。というものだ。

僕は四年前の7~8月に二ヶ月間の長期出張をしたことがある。その件を上司に持ちかけられた時、出来れば別の人間にして欲しいと頼んだ。その頃、妻が頻繁に夜間外出をするようになっていて、どことなく不安があったからだ。結局長期出張を承諾して、9月、二ヶ月ぶりに自宅に帰ったその日も、夜になって妻はこれから外出するから、と出ていってしまった。。。それまで、もしかしたらと思ってても怖くてきけなかったのに、その日は外出中の妻に電話をかけた。いい加減吹っ切れたのかもしれない。答えはクロだった。その後、自分の気持ちを整理するまで時間が二ヶ月くらいかかった。これまでの結婚生活について振り返ったり、自分のその日の気持ちを毎日ノートに書いたりした。自分でも自分の考えが理解出来なくなっていたし。そして11月、僕たちは話し合い、別々に生きていくことを決めた。

その頃の僕は現実から逃避したくて、自分の部屋に引きこもって、ずっと『ねじまき鳥クロニクル』を読んでいた。主人公に自分を重ねていたのかもしれない。

あれから随分キズは癒えた気がするけど、虚無感や喪失感は今でも時々浮上してくる。たまに、自分が何のために生きているのか自問することもあるし、人生の行く先も見失ったような気になることもある。吹田のマンションからは四年前に妻と長男が広島に帰り、僕は三年前に浅草に引っ越してきた。今でもそこに残ってるのは、ベランダのプランターからマンションの玄関先に植え替えたラベンダーだけだ。

{8408CA78-4A5D-42B2-AF21-9A893FB4E0A3:01}

今年三月、吹田のマンションを訪れた時、この↑ラベンダーが咲いているのを見た時、涙が流れた。ちょうど京都マラソンの前日で肌寒かったことを覚えている

{1A6626D3-B57F-4F2C-8A95-71504EB129C6:01}

(マンションの皆さん、勝手に植えてごめんなさい)

誰でも人生において挫折や失敗を経験する。そして後悔したり、その時自分がだした結論が正しかったのかどうかを悩む。忘れたくても過去は抹消出来ない。それは人生をつらくする、最大の理由かもしれない。生きている実感がうすれていくような気がして、僕はマラソンをはじめた。満天の星空の下で自分を見つめ直したら行き先が見つかるような気がしてた。でも、空白の自分が時折、顔を見せる。しばらく仕事をしなかったら、より孤独を感じる事がわかっているからだと思う。

この気持ちから解放されたい、そう心から願う夜
来年こそは、真剣に恋愛するぞ!!
I shall be released!