切り絵とラフカディオ・ハーンとトラウマの話 | 花実のブログ * * * はなうたモード

切り絵とラフカディオ・ハーンとトラウマの話

今年のはじめ頃に、
<焼津市在住の切り絵作家・八木さんのお作品がダラム市内に展示されているので、また写真撮って来ますね>
的なことを言ったまま、言いっ放しになっていたのですが…、

撮って来ました。

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どうです、素晴らしいでは無いですか…‼‼(←勝手に自慢気)

切り絵でこんな鮮やかな表現が出来るなんて、わたしは今迄あんまり知らなかった気がするんですよ。
白と黒だけで、キッパリとした線だけで、それだからこそ表せる世界観があるのだな…と。
しかも、一回切ってしまったら
「あっちょっと違ったかも」
とか言ってまるっとくっつけてやり直し、という訳には行かないのだから、そこに「道」を感じます。書道だって、ちょっと失敗したから上からなぞってごまかす、みたいなことは厳禁で、だからこそ、その一瞬のほとばしりを閉じ込めた美しさがあると思うのですけれど、切り絵もまたそういう潔いものなのだろうな、と思います。
これもまた、ひとつの武士道のようなものかと。きりりと美しい。



ところで、わたしの幼少時の三大トラウマ昔話が

耳なし芳一
雪女
のっぺらぼう

でして、特に「耳なし芳一」に関しては、まだいたいけな3歳児のわたしに対してなにしてくれとんじゃいと未だに怒りが湧く位の恐ろしいトラウマを残してくれたのですが、
この三つすべてが同一人物の手によるものだったと知った時には、なんかもう、心で、全力でツッコミましたよね。お前かい!!と。
それが、小泉八雲その人なわけですけれど。

小学校に上がり、先生から
「小泉八雲という人はそもそも外国人で、しかし日本に来て作家となった人で、焼津を気に入ってよく遊びに来ていた」
という話を聞いて、
そうか…
まあ、そういうことなら、仲良くしないことも無い…
遠い外国から、わざわざここまでお越しなされたのだからな…しかも滅法気に入っていたとな…
という気持ちになったのですが、(←どこの老婆だ、という口調だが、本当にこういう中身の年寄りくさい小学生だった)、
やはり未だに、「耳なし芳一」はトラウマのままです。あんなおっそろしい話はなかなか無いと思う。
でも、そんな小泉ハ雲と、こんな風にご縁があるのだから、不思議なものです。
いまや、感謝も尊敬も、共感もしているのです。多分、本当に仲良くなれると思う。
不思議でそして有難いです。


話は戻りますが、
わたしのコンサートのチラシも、八木さんが切って下さった作品に彩られています。
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妖精を切って下さったのです、
これまた素晴らしい…。

8月11日(木・祝)、
焼津小泉ハ雲記念館にて。
よろしければどうぞ、お越し下さいませ。


長々とつらつら書いてしまいましたが、
お読み頂き、ありがとうございます。

それでは、また。(^^)